第66章 2人目の七武海
「おれの影にも…一言あるぞ………!!………お前っ!!海賊王になりてェんなら…!!!しっかり………!!!おれについて来いィ!!!」
もう一度同じ技を同じところに攻撃する。頑張って口を塞いでいるが、少しずつ影が漏れてしまっている。もうひと押し、なのにルフィは時間切れで風船が縮んだかのように空気漏れで飛んでいってしまった。あと少し…あと少し……目に入ったのが、亀裂が入って斜めに傾いている中央の塔。
あれを上手く倒せばモリアを下敷きにすることができるのではないか。
「おい、どこ行くんだよ!!」
「あの塔、倒してくる!!」
「は!?」
ウソップに声を掛けられる。あの塔を倒す…だなんて、空島の時みたいだな。塔の丁度真ん中の高さまで上がったので、それを軸として爆発を起こして衝撃を与えることができればなんとか…
「倒れて……っ!!」
ボカァン!!!!
思ったよりも大分大きく爆発してしまった。塔は上下と半分に割れてしまったが、倒れてくれたから結果オーライだろ。でも、この塔が問題のモリアを下敷きにしてくれているかだけど……
「「「「「うおおおおお〜〜!!!」」」」」」
下をみると、盛り上がってるみんな。そして丁度首辺りに下敷きになっているモリア。場所がビンゴすぎてこっちがビビる。
「麦わらァ〜〜っ!!!オエ……!!!てめェ…ハァ…ハァ…!!………!!行ってみるがいい……!!本物の“悪夢”は『新世界』にある………!!!あァああああああ!!!」
モリアは耐えられず、口を大きく開けた。ストッパーがなくなった影は勢い良く口から出ていく。そして上空で無数に分かれて、元の主人の元へ帰っていった。しかし…
「おい!!お前ら!!!」
「影、ちょっと……早く!!」
こういう時に限って雲一つない晴天のようだ。日差しを遮るものがない為、スリラーバーク全体に陽の光が当たる。モロに外に出てたゾロ、サンジ、ロビン、そして応援していてくれた海賊のみんなも次々と陽が当たった場所から消滅していく。
「おいゾロォ!!!」
「ロビ〜ン!!!」
「ダンジ〜〜〜〜!!!体が消滅していく〜〜〜〜!!!」
「ルフィ〜〜〜〜!!!」