第9章 VS道化のバギー
「がははははは!!!仲間を援護できるもんならやってみろゴムゴム!!おれの財宝を返せ!!」
「返さないっ!!」
ナミは逃げる。後ろからバギーの顔とナイフを握った手が追ってくる。文字で言うと結構怖いなこれ。追っかけてくる間もルフィがなんかあっちでしてるみたいで、笑ったり力んだり叫んだり百面相をしてた。ちなみに追いかけられてるのはナミだけで、私はお宝を安全なところに置くところまでできた。いえい!
「いい加減せぇやコラァ!!!」
「いい加減にするのは…あんたよっ!!」
バギーがルフィの方を向いた瞬間に、持っていたお宝でバギーを攻撃した。が、そのお宝はバギーにつかまれてしまったのだ。逃げればよかったのにナミのバカ。
「財宝は、返して貰ったぞ…!!」
「ん……!!離せっ!!」
「離せだぁ!?離すのはてめぇだろうが!!おれの宝だ!!」
「ナミ!!!」
バギーの顔面に張り付いたお宝、多分バギーが口で固定してるんだと思う。もちろんお宝は離さないナミ。後ろからナイフを刺すつもりなんだろう、ナイフがナミに向く。慌てて私はお宝を持ってその手に向かって宝を振る。
「何っ!?」
私がナミで死角になって見えなかったみたいで、完全なる不意打ちだった。両手は呆気なく飛ばされ、私のすぐ後にバギーに蹴りを入れたルフィにバギーの顔面を吹き飛ばされた。
「今のとどめは町長のおっさんの蹴りだと思え!!」
「ナイスルフィ!!」
「おう!おめぇも援護よかったぞ!」
褒め返し…嬉しい。
「ありがと、助かったわ。」
「うん、気にすんな。あ、そうだ海図!」
「ああ!!私の宝が散らばってる!!」
やっぱり私の宝、なんだね。ぶれないなぁ…というか、ガキ大将理論が身についてるからこそそうサラッ、と言えるのか。
「よしっ!、手に入れたぞ“偉大なる航路(グランドライン)”の海図!!」
「やったねルフィ!」
喜んだもつかの間…顔だけのバギーがまた浮き上がってきたのだ。しぶといなぁ。
「おい…待てゴムゴム!!」
「げっ、まだ生きてる。」
「貴様を殺す!!!集まれ!!バラバラパーツ!!!………あれ!!!?」
顔にくっついてきたのは手足だけであった。なんだこの完成した生き物は。