第65章 ナイトメアルフィ
「ホントにすごい!!」
「よーし!!こうなりゃイッたれルフィ〜!!!」
むくりと起き上がったオーズ。オーズはルフィに技を繰り出そうとするが、ルフィの方が一足先に動くのが早かったようだ。気づいたらオーズのお腹はザク、と斬られていて……?待って剣なんか使えなかったはずなのに…これも影の影響だっていうの?斬られて怯んだオーズのお腹に、ルフィはピストルを打ち込む。あれはきっと中のモリアに直撃だろう。そして、オノで攻撃してくるオーズを跳ね除けて、連続技のストーム。オーズも、中にいるモリアまでボコボコであろう。そして…オーズ2度目の撃沈。
「ローラ船長!!アレ…!!麦わらが!!!」
「本当だ!!…影っ!!」
「ホントに出て来る、色んな影が!!アレのせいでルフィはあんな姿に!!」
タイムリミットが来てしまったようだ。ルフィの体から無数の影が出ていくのが見える。きっとルフィから抜けた影達は、元のご主人様のところへ戻っていくんだろう。なんか癪だな…心狭いのかな私。いや、そんなことよりも、影が抜かれながらも落ちてくるルフィ。ボー、と見ている場合じゃないと、久しぶりにミルキーダイアルを出してルフィの真下に雲を出現させた。ルフィは雲の上にボスン、と落ちると悲鳴を上げて元の大きさに戻り気絶してしまった。
「ルフィ!!?」
「おいルフィ、大丈夫か!!?」
「ルフィ………っ!!」
私達は周りの人達の喜びなんか頭に入ってこなかった。後遺症みたいの残らないよね?ルフィは大丈夫だよね?ウソップがルフィを持ち上げるがびくともしない。影を取られた時みたいな感じになってるのかも…
「すげェぜ麦わらァ〜〜〜〜!!!オーズを倒したァ〜〜〜!!!」
「無茶させちって何なんだが、体大丈夫か!?」
「肉体の疲労は並じゃないだろうね。100人分の戦闘力を一人の体で発揮したんだ。」
「とにかく早く犠牲者の影を全て取り返さにゃあ!!」
「そうだ、急ごう!!」
「東の空がだいぶ明るんで来たぞ!!やがて朝だ!!」
見ると、確かに向こう側が明るくなってきていた。朝になるのは問題ないが、雲がないのは隠れられないから無理だ。建物もオーズのせいで殆ど無いし、こっちには影を取られている仲間が4人もいる。