第64章 巨大なバケモノ

「ねェっ！！ところでルフィはどこなの！？」

「モリアにダマされてどっか行った。やられてやしねェだろ。」

「何それ！？ほんっとバカなんだから！！じゃこれってもしかして、まずルフィゾンビ倒して、さらにモリアも倒さなきゃみんなの影は戻らないとかそういう状況！？もう朝になるわよ！？」

「それが敵の狙いなんだからやるしかねェだろ！！」

やっぱりルフィを探したほうがいいだろうか。もし、もしルフィが朝までに間に合わなかったら…ルフィも影を取られてるわけだから、無理して欲しくない。知らない間に日に当たっちゃって消滅してた、だなんて洒落にならないし。その時…

「すいませんっ！！！お願いを一つ聞いて下さい！！！」

「わっ！！ガイコツあんた一緒にいたの！？」




「正気か！？ブルックお前、フランキーがどうなったか見てたよな！？」

「お安いご用………！！」

「私は一切責任持たないわよ！！ご希望なら聞いたげるっ！！強力だから覚悟しなさいっ！！」

ブルックがお願いしたのは、オーズへの一撃必殺への協力だった。さっきフランキーを飛ばしたウソップのクワガタで、ナミの雷を受けてロビンの能力で自身を回転させる。

「“黒雲(ダーククラウド)=テンポ”！！！」

「また“クワガタ”を使うとは！！」

「どうぞお願い致します！！！恩を返せぬ無念以上に痛いものなどありません！！！骨身を惜しまず！！！」

「よーし！！行って来いっ！！！」

「頑張りますっ！！！」

まずは勢いよく発射。ブルックは剣を前に構えてオーズを貫く気満々だ。

「“回転蔓(スラロームバイン)”！！」

ブルックの体にロープの様に巻きつけられたロビンの手。大きく振りかぶってロープを解くと、ブルックは回転をした。そしてそのままナミが作っていた雷が生成された雲に突っ込む。

「ぎゃあああ！！！骨が透ける程感電したァ〜〜！！！って私元々骨だけでした！！！さァ行きますよ！！雷の矢の如くっ！！！“雷骨剣(らいこつけん)革命舞曲(ガボット)ボンナバン”！！！！」

回転で勢いを増したブルックは、オーズの左肩を見事貫いた。そのまま勢いよく後ろの建物に突っ込むが…オーズは衝撃でぐらついた。