第63章 その名はオーズ
「オーズは今どこに?」
「マストのトップに登ってます、ご主人様。」
「ちょっとちょっとご主人様〜!!あんなでけェ夢いっぱいのゾンビに島中うろつかれたら、おれ達ァオチオチフィーバーもできませんよ!!」
「あのヤロー腐れヤベェっすよ!!!」
不死身のゾンビがゾンビを怖がるな。君達は死なないんだから、別に恐怖対象でもないだろ。そしてフィーバーって何?ここのゾンビはみんなパリピなの?
「オーズがいりゃこれまでよりも遥かに強力な奴らから影を奪い取れる。これからは特別(スペシャル)級のゾンビを次々と生み出せるぞ!!キシシシシ、より強靭な“没人形(マリオ)”が必要になるなホグバック。」
「お任せ下さい、フォスフォスフォス。」
それは多分叶わぬ夢だろう。きっとルフィ達が自分の影を奪い返そうと、君達をぶっ飛ばしに来るだろうから。ナミ達が無事逃げられているのならば、ルフィ達と合流してるはずだし…
「ホ…ホグバック様〜〜!!!大変でし、海賊達が………!!」
「どうしたヒルドン。」
「さきほど影を奪ったばかりの3人が船で目を覚まし、仲間と共にこちらへ向かっていまし!!!」
「何ィ!?影を奪われた者が目覚めるなんて事はあり得ん!!」
「仲間に叩き起こされた模様でし!!」
どうやらナミ達は間に合ったようだ。サニー号まで流されちゃってたら、私達どうやってここから離れたらいいのか分からないもんね。
「……奴らどうやら“鼻唄”とつながっている様で、おそらくあの男の入れ知恵で!!それが証拠に、海賊達全員がゾンビ浄化の手段を知っておりまして!!」
「何だと!?」
「ゾンビ達は海賊達を恐れ、現在逃げ回ってる始末…!!!」
ルフィ達が早速奪い返しに来たんだ。移動中か何かでルフィ達に出会うことができたら、私もいい加減こんなところから出て合流しないと。