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異世界人の冒険

第9章 VS道化のバギー


「おれはこの先剣士と名乗る野郎には、たった一度でも負ける訳にはいかねぇんだ。」

「成程…強い志の成せる業か…だがまぁ安心しろ。それだけの重傷で相手がこのおれとあっちゃあ、負けの言い訳には充分だ。」

「……逆だ!!これくらいの傷でてめぇごときに敗けたとあっちゃ、おれのこの先が思いやられるよ…!」

いい感じにゾロがカバジを煽ってるところで、ナミが観客に徹してたルフィに声をかけた。

「聞いて!吹き飛んだ酒場の裏に小屋があるの。あいつらの“お宝”はそこにあるわ。そして“偉大なる航路(グランドライン)”の海図はたぶんバギーが持ってる。私は海賊達がのびてる今のうちに裏に回って、小屋の宝を頂いて逃げる!あんた達がこの戦いに勝とうが負けようが私には関係ないからね!ただしバギーからうまく海図を奪えたら、その時はあらためて手を組みましょう!じゃあね!健闘を祈るわ!」

ただっ、と一気に計画を話しだしたナミ。そしてすぐに民家からかけていく。さっき私、手伝うって言ったのに!

「ルフィ、私もここから離れるから…バギーをちゃんと倒してね!」

「おお、分かった。」

ルフィに断ってから私もナミを追いかける。

「ナミ!ちょっとおいてかないでよ!私も手伝うって言ったじゃん!!」

「ん?……あ、そうだったわね。…手伝ってもお宝は私のものよ?」

「え?宝?あぁ…別にいいよ全部あげるよ。」

「……本っ当によく分かんないわねあんた達。何が目的で海賊やってんのよ。」

追いついてナミに声を掛けたら走ってたナミは後ろを振り返ってくれた。それにしても、ナミはお宝目当てなんだなぁ…。まあそうじゃないと泥棒名乗ってないか。

「…私がルフィについてってるのはルフィが私を海賊に誘ってくれたからなんだけど…あえていうなら冒険を楽しむ為、かな。ルフィもそうだと思うよ、冒険を何よりも楽しむ人だからさ。」

そう私が言うと、ナミはほうっ、と息を吐いた。なんだよ、溜息なんか吐くこと言ったかな?
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