第9章 VS道化のバギー
「説明してよ!!だいたいおかしいと思ったわ!!ライオンと戦ってきた時からね!!人間業じゃないもの!!何よ今の風船みたいにふくれたの!!」
バギーの拠点をバギー玉でめちゃくちゃした後、ナミがそう吠えた。まあ知らないんだから驚くのも無理はないか。
「ゴムゴムの風船だ!!」
「それが何かって聞いてんのよっ!!」
その時、崩れた瓦礫の方から音がした。そこに立っていたのはバギーと、それから…何だか偉そうな人が仲間を盾にして立っていた。
「よくもまぁバデにやってくれたもんだ…」
「旗揚げ以来、最大の屈辱ですね船長。」
「おれぁあもう怒りでものも言えねぇよ…」
バギーの隣にいる人、さっきみたリッチーっていうライオンじゃない?さすがにあの爆風には耐えられなかったのか。
「くそ…気を失ってたか…なんだこのありさまは…」
「モージ…生きてたのか…」
「!?おいカバジ…!!てめぇリッチーに何してる!!」
「……あぁ、この猫か。おれの服が汚れるといけないんで盾に使わせてもらっただけだ。」
「おいリッチー!!無事か!?このスカシ野郎がぁ!!……げっ!!麦わらの男!!バギー船長あいつにはお気をつけを!!奴も“悪魔の実”の能力者なんです!!“ゴム人間”なんです!!」
「ゴム人間!?」
「うん、ほら。」
ルフィは頬を引っ張ってみせる。普通の人なら伸びないところまで伸びるルフィの頬。
「ゴムゴムの実って言うんだよ。全身ゴム。」
ナミに補足説明をしてあげる。ナミは納得したようだ。あっちもゴチャゴチャなんか言ってるし。と、思ってみてたら、モージが今度は飛んできた。
「ぎゃああああ!!そこどけぇ!!」
「お前がどけっ。」
ルフィは飛んできたモージを空中で蹴飛ばした。敵に手を出した為、こっから戦闘開始となる。
「バギー一味参謀長“曲芸のカバジ”!!一味の怒り、この私が請け負う!!」
何故か一輪車に乗ってるカバジ。手には剣を持っているところを見ると、剣士のようだ。一応。ルフィに向かってきたが、ルフィの前に立ったゾロがカバジの剣を受け止めた。
「剣の相手ならおれがする!」
「光栄だねぇロロノア・ゾロ…一人の剣士として貴様を斬れるとは。」
ゾロ、もう戦えるのかな。しかし腹巻きから血が滲んできているのに気づいた。それにルフィも気がついたようで、ストップを掛けてた。