第60章 ようこそ、ゴースト島へ
「気持ちは察するが、こんな時こそ我々の特殊能力、“何かヤベーセンサー”に問いかけろ!!!その医者に会う為に死ぬか…会わずに生きて島を出るか。進路はどっちだ!!」
「……………!!そりゃあ死ぬのはイヤだ…!!!コワイのも。」
「…………そうでしか。では使用人にその旨伝えましのでお待ち下さい。馬車を止めろ!!」
そう言って馬車が止まり、ヒルドンさんは出ていった。本当のところを言うと、引き返してくれるって言うのも疑い深いけど。
「……ごめんねチョッパー、せっかくのチャンスを。」
「しょうがねェよ、こんな時ルフィみたいに一人で行動できないおれが未熟なんだ。」
「ルフィ達と合流できたら、また来ればいいんだよ!」
涙を流して突っ伏してるチョッパーに2人でフォローをする。そしてヒルドンさんが出ていってから約10分後、やっと私達は異変に気づいた。
「変だな、逆戻りするだけ…………!?」
「えーーーっ??誰もいねェぞーーっ!!!馬までいねェ!!!墓地の真ん中に置き去りにされてる!!!」
ウソップの悲鳴で慌てて外を見る。確かに周りはお墓がたくさんあり、深い霧のせいもあってかいっそう不気味に感じる。
「何ですって……!!?…………??何で!?」
「え〜!!?置き去り〜〜っ!!?しょ…小便しにいったんじゃねェのか!!?」
「ヒルドン!!おーい!!どこ行ったんだ!?」
「ほらやっぱり!!!怪しいと思ったのにーーーっ!!!!」
4人で思わず頭を抱える。何で怪しいって思ってたのにここまでついてきちゃったんだろう、何で変に思わなかったの私。外はお墓、怖くて戻ろうにも馬車から出ることもできない。
「よりによって…何で墓場のまん中だよ…」
外を恐々と観察してしていると、お墓の下の土が動く。みるみる内に手が生えてきて、顔、身体……映画や漫画でしか見たいことのない、あれはまさしく…
「「「「ゾンビだ〜〜〜〜っ!!!!」」」」