第60章 ようこそ、ゴースト島へ
「……!!と…とにかくルフィ!!あいつの言う通りにしましょう!!何が起きてるのかわからないけど!!完全にヤバイわ、この島っ!!」
「…ん?なんか言ったか?」
「「「行く気満々だァー!!!」」」
ナミの言う通り、この島はヤバイ。何がヤバイって100%でる、からだ。ルフィはこういうのは大好きそうだけど、私はこればかりは上陸するのを断固拒否したいところである。
「…ゴ!!ゴースト島って何なんだよ!!」
「なァなァ!!さっきのゴーストどこいった!?まだ船にいるのか!?」
「いや、島の方へ飛んでった。あの島の住人なんだろ。」
オバケ…幽霊が島の住人ってどういうこと?それってありえることなの?グランドラインだからってこんな変な島を受け入れていいものなの?
「さっき起きた大きな震動だけど…あの“口”みたいな門が閉じた音だとしたら、私達はあの“口”に食べられた形になったんだと思うわ。」
「食われた?」
「霧でわかりづらいけど、門の延長にのびる壁は島を取り囲んでる様にみえる。つまりこの船は今、島を取り囲む壁の内側に閉じ込められたという事…」
「そうか…それであのガイコツ、すぐにここから脱出しろと言ってたんだ!!」
取り囲んでるって事は…物凄く巨大な島だということになる。いや、島…じゃなくて船?取り囲んでるのが門だとしたら、半分海に使って分からなくするように工夫された船という可能性もある。なんて考えてると、ウソップの悲鳴が聞こえた。
「『冒険準備万端病』かお前は!!!」
怖がりなナミ、ウソップ、チョッパーが震えて島に入るのを拒否している一方、ルフィは虫かごや網を持って冒険する準備ができていた。
「おい、考え直せルフィ!!!よく見ろあの不吉な建て物、本物の『オバケ屋敷』だ!!!お前は“悪霊”ってもんをナメてるぞ!!!」
「何言ってんだ、おれはちゃんと細心の注意を払いながらさっきのゴーストを捕まえて飼うんだ。」
「ナメすぎだっ!!!」
ゴーストを飼うって…そもそもこの虫かごでゴーストを捕らえられると思ってる事自体が甘い。霊体なんだから全部通り抜けるに決まってるじゃん。