第59章 新しい仲間と船と
「……う、結局私行かないといけないのぉ…」
「だから、おれ一人でいいって。」
「ダメだ、お前がアホやっておれ達や船が呪われたらどうすんだ。」
そう、私とサンジがクジで当たってしまったのだ。本当に当たりたくない時に限って当たるのは何なんだろうね。
「くじ運だからな。大丈夫!!なまえちゃんはおれが守るぜ〜〜♡」
「うん、うん、本当に、頼りにしてるからお願いね!?」
「ぃ喜んで〜〜っ!!!」
「これ『宝船』なんだろ?あいつが宝の番人だ、とにかくあいつを探そう!!」
「これ『宝船』じゃないんじゃない……、」
言葉が止まってしまった。ゴースト船の手綱を上っていたわけなのだが、上からそのガイコツと目があってしまったからだ。じっ、と上っている私達を見つめていた。
「ぃ……きゃああああ!!!!」
かつてないほどの大声をあげてしまった。しかしここで船に戻るわけにもいかず、ルフィの急かしの声を頼りに何とかのぼりきる。予想通り船にはガイコツが立っていて、さっ、とサンジの後ろへと隠れる。
「ごきげんよう!!!ヨホホホ!!!先程はどうも失礼!!目が合ったのに挨拶もできなくて!!!ビックリしました!!何十年振りでしょうか、人とまともにお会いするのは!!ここらじゃ会う船会う船ゴースト船でもう怖くて!!」
「みろ、喋ってる!!ガイコツがアフロで喋ってる!!」
「さァさァどうぞ中へ!!」
何で目の前で喋ってるガイコツ見てそんなテンション上げられるわけ?私なんて恐怖で声なんかでないし、サンジも何を言っていいか分からず警戒しているし…
「オヤオヤ!!そちら実に可愛らしいお嬢さん!!んビューーティフォー!!!」
「…えっ……」
「私、美人に目がないんです!!ガイコツだから目はないんですけども!!ヨホホホ!!パンツ見せて貰ってもよろしいですか?」
「…………‥はっ?」
「なまえちゃんに何聞いてんだ!!!」
やばい、ガイコツに見染められた連れてかれるかも…なんて思ってると、予想の斜め上の要求が飛んできた。サンジが代わりにガイコツをけり倒してくれたが…何かこのガイコツ陽気だな。