第58章 再会
「…待ってよゾロ、確かにあいつも悪いとこあったけどそれは帰って来てから言いたいだけ言えば…!!」
「一味を抜けるってのはそんなに簡単な事なのか!!?」
「…………!!いいえ…でも…」
「ナミさん…残念ながら今回ばかりはコイツの言う事は正しい……!!」
「こんな事を気まぐれでやる様な男を、おれ達がこの先信頼できるハズもねェ……!!簡単な話だ…ウソップの第一声が深い謝罪であればよし…それ以外ならもう奴に帰る場所はない。おれ達がやってんのはガキの海賊ごっこじゃねェんだぞ!!!」
それを聞いて思い出したのは、ウソップが私達の仲間になる前に海賊に憧れてやっていたウソップ海賊団。あの時とは状況も違うけど…
「………そうだな!一度は完全に別れたんだ。船の完成と出航までまだ何日もある!黙ってあいつを待とう!!」
ルフィの決定なら私もウソップに干渉することなく大人しくしておこう。何か言って戻るきっかけを作ってしまってもしょうがないからね。
そして3日目―
「“記録(ログ)”がたまった!!!“記録指針(ログポース)”が次の島を指してる!!」
「んじゃ後は乗る船だな!!楽しみだ!!」
「そうね、驚かせるから完成まで見に来るなって言われてるし…」
「きっと大きくて凄い船ができるんだろうなぁ…船大工のリーダー格の人達が総出でやってくれてるんだよね。」
サプライズしたいっていう考えは嫌いじゃない。私もサプライズが大好きな人間だからね。町で会った職人さんに聞いたけど、パウリーさんやルルさん、アイスバーグさんまで私達の船を造ってくれているらしい。
「おめェ達…その記録(ログ)を辿るとどこへ着くのか知ってんのかい?」
「いいえ、どこ?…何だか少し下を向いてる様な…」
「んががが…そりゃそうら、次の島は海底の楽園“魚人島”らよ!!」
「え〜〜〜〜!!?んぎょぎょぎょギョ…ギョ…!!『魚人島』〜〜〜!?ついに!!?」
「ええ!?どうしたんだサンジ!!!」
魚人島…サンジは人魚の楽園を思い浮かべているんだろう、分かりやすい奴め。何か前に本で読んだことあるかもしれない。人魚や魚人が住んでいるっていう、海底にある島。