第58章 再会
「政府はニコ・ロビンよりお前の方を危険視してるぜ。」
「え、何で……」
「ニコ・ロビンは兵器復活を脅かす存在として危険視されてた…前にも言ったが、お前の存在自体が兵器となる。」
「でも私、全然強くなくて……っ!!」
「気づいてんだろ…自分が格段に強くなってきてることに。」
人間兵器。確かに自分がどんどんと新しい能力を見つけ、自分のものにしていけてることは分かってる。でもそれは強くなること、ルフィ達についていくためには必要なことで。なんて考え込んでいたら、青キジはもうすでに自転車を漕ぎ始めていた。
「ま、まって!!」
「ま、そのうち嫌でも分かる……上が手配書作っちゃってるからね。」
ヒラヒラ、と片手で手を振って去っていく青キジ。本当に何考えてるか分からない人だな…でも、ちゃんと宝石は返してくれた。脅威になるなら、宝石は持ってないほうがいいんじゃないかと思うけど…返してくれたのだから、ありがたく使わせてもらおう。
数日後ー
ニュースクゥーから新聞を受け取った。今回の騒動、エニエス・ロビーのことが書かれた新聞記事を開く。
「……どうだ?」
「………フランキー一家のこと、全く書かれてなかった。」
そうなのだ。一緒に戦ってくれたフランキー一家のこと、それからガレーラの人達のことが一切書かれてなかったのだ。私達と違って海賊ではないため、悪く書かれてこの町に住めなくなってしまったら申し訳ないな、とか思っていたから。
「どういう事だ?フランキー一家、あれだけ暴れたのに…お前のじーさんが“巻き込まれた一般人”とでも情報イジってくれたんじゃねェか?」
「いやー…そういうこまけェ事は…」
「「「うん、しないと思う。」」」
ガープさんはそういう細部まで見てくれてないだろう。どちらかというと、ガープさんの近くにいたあの侍従みたいな人かあるいは…青キジか。