第58章 再会
ガープさんを見送った後、私はルフィと一緒に仮本社から出てコビーとヘルメッポと話している。ゾロは遠慮したみたいで、私も遠慮しようと思ったがコビーに久しぶりに話したいと言われては断れない。
「ほんじゃお前らもあの山越えて“偉大なる航路(グランド・ライン)”へ来たのか!?」
「あ…いえ、リヴァースマウンテンは越えてません。」
「何で?」
「『本部』の軍艦は“カームベルト”を抜ける事ができるので…勿論100%ではないですが。」
「えー!?ずるいじゃねェかー!!でも何でだ!?あそこには軍艦の何倍もあるでっけェ海王類がいるのに!!おれ達ひどい目にあったぞ!?なぁ!!」
「うん、危うく死ぬところだったよね。」
入り口から入るか入らないかで話していた時、うっかり入っちゃったんだよね。そして海王類の頭の上に乗っちゃって、クシャミされて飛ばされて…本当に散々だった。
「軍艦の船底には“海楼石”という石が敷きつめられてるんです。」
「それが何だ。」
「“海楼石”は海と同じエネルギーを発してるので…海中の魚達にとってその船は…」
「……なるほど?海と同じエネルギーだから、海の上を通っても海王類は船の存在に気づかないってわけね。」
「さすがです、なまえさん!」
海楼石って、ただ能力者に有利だけじゃないんだね。すごく万能だ…でもそういう技術があるんだったら、取り入れていきたいところではあるけど…海楼石なんてどこで手に入るのかそもそも分からない。
「そういう画期的な技術の裏には必ず軍の科学者Dr.ベガパンクがいて、彼はすごいんですよ。」
「そうだ、あいつは本当にスゲェ。麦わら、お前の食った“悪魔の実”。その能力の伝達条件の解明や“物”に悪魔の実を食わせるっつー新技術も近年の奴の大仕事だ!」
「ふーん、なんかすげーのいんのか。」
物に悪魔の実か…つい最近そんなのにあったよね。長官が持っていた、像になる剣。それからアラバスタの時の犬みたいな銃、あれもそうだよね。