第57章 我らが船
「お前はわしの孫なので!!!この島で捕らえるのはやめた!!!と、軍にはうまく言い訳しておくので安心して滞在しろ。」
「言い訳になってないので『逃げられた』事にしましょう。」
「何よりワシは二人の付きそいなんでな。こいつらとはまァ…ゆっくり話せ、わし帰る。」
「うん、じゃあな。」
「軽すぎるわァー!!!」
付きそいで来ただけって…久しぶりの再開だというのにそんなもんか、と思ったが違ったようだった。軽くさよならを言ったルフィに1発食らわした。
「惜しめ!!!バカ者!!!久しぶりのじいちゃんだぞ!!」
「どうしろってんだよ!!!おれは殴られただけじゃねェか、」
「それでもワシは孫に愛されたいんじゃアホ!!」
ガープさんが来てからルフィは確かに頭しか殴られてない。でもコルボ山に来てくれた時も殴られてるのしか見たことないんだけどな。まぁまぁ、と二人の喧嘩を止める。
「おぉ……そうじゃ。お前、異世界人なんじゃってな。」
「へあっ!?」
何の脈絡もなく話すからびっくりして変な声が出た。そ、そうですけど…と戸惑い返事をする。ルフィが真横にいるというのに辞めてほしい。
「奪ったネックレスじゃが…多分クザンのやつが返してくれるじゃろ。そうかそうか…お前はルフィの船に乗ったんじゃな。」
「な、何ですか…」
「いや……これからが楽しみじゃわい。ルフィを頼んだぞ。」
ポン、と肩を置かれてガープさんは帰っていってしまった。楽しみ?一体なんのことだろうか。それよりも、ネックレスを返してくれるって言った?
「何のことだ?……あ、そうだ、おれお前に聞きてェことが…」
「うん、私も言いたいことあるよ。でも、言うのは………全員揃ってから。」
「……?分かった。」
こういう分かってなさそうだけど分かったっていうところ、好きだよ。あまり大事な話ってわけじゃない気がするけど…ここまでもう答えが出てて、言わないのは違う気がする。だから、ちゃんと仲間が全員揃った時に言うね。