第57章 我らが船
「お前の父の名は、『モンキー・D・ドラゴン』革命家じゃ。」
「……………ドラゴン…」
「「「「「「「えェ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!?」」」」」」」
ドラゴン、聞いたことないけどカッコイイ名前だな、なんて呑気に思ってると…ルフィと私以外のみんなが声を合わせてオーバーに驚いた。
「か…革命家ドラゴンに息子がいたのか!!?」
「ルフィさんがあのドラゴンの子!!?」
「じゃ…ドラゴンはガープ中将の子!!?」
「何なんだ、コイツの家系は一体!!!」
「ドラゴンのフルネームなんて初めて聞いた!!」
海軍の人達が一斉に慌て始める。ドラゴン、という人は革命家だって言っていた。革命家といえば、海軍の敵とも言える、海賊とはまた別の組織。みんなが慌てるほどの脅威人物なのかピン、とこない。
「おい、一体何をそんなに。」
「バカ!!お前、ドラゴンの名前を知らねェのか!!?」
「あんた達のお父さん!!とんっっでもない男よ!!?」
海軍だけでなく仲間達も狼狽えている。結構有名な人みたいだ。逆に知らないほうがおかしいみたいで、ルフィも私も少し焦ってくる。…というか、あんた達の…じゃなくて、ルフィのお父さんなんだけどな。
「おいロビン。」
「何て説明すればいいかしら……海賊は…自分から政府や海軍を襲う事はないけど、今『世界政府』を直接倒そうとしている力があるの。それが“革命軍”。その頂点に立つ男がドラゴンよ。今世界中の色んな国々でその思想が広がって王国に反乱を招き、いくつもの国が倒れてる。政府は当然怒り…その黒幕ドラゴンを、“世界最悪の犯罪者”としてずっと探し回っているんだけど…彼は素性の片鱗すら全くつかめない“謎の男”だった…のに。」
「のに??」
「あっ!!コレやっぱ言っちゃマズかったかのう!!ぶわっはっはっはっ、じゃ今のナシ。」
「「「「「「「ぇえェェ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!??」」」」」」」」
そんななかったことにできないだろ、今更。相変わらずの自由奔放なんだから…なんてため息をついてるのも私だけで。何となくドラゴンさんがどんな人かは分かったつもりだった。でもやっぱりピン、とこなくて。ルフィもそれは一緒だ。