第57章 我らが船
「ログポースの記録(ログ)はあと2日、3日でたまるらろ!これからどうすんらい。」
「……………たとえ記録(ログ)がたまっても……私達もう当分先へは進めないの。」
「えっ…それってどういうこと?」
「新しい船を買う為の全財産1億ベリーも…服も…家具も…そしてベルメールさんのみかんの木もみんな…アクア・ラグナに持ってかれちゃってた…もう身動きとれないわ…」
「…あ、そっか……宿に預けっぱなしだったもんね。」
最悪やないか。私達がとった宿は確か裏町だったから、アクア・ラグナの被害が1番酷いところなはず。私達の荷物全部波に持ってかれたから、また1から揃えないといけない。しかし、その金もない…という最悪の状況かこれ。
「じゃあ表の客は…それかねェ。」
「客?」
この仮設本社の前に大きな荷物を抱えた人がいるという。何だろう、と思いドアを開けると…見覚えのある荷物を持った人達がいた。これって…
「ナミ…!」
「みかんの木〜〜!!もう二度と返って来ないと思ってた!!よかった〜!!」
「いやあ、あんたらをアイスバーグさんの暗殺犯だって追い回してた時…」
「海賊の持ち物だって事で、全部没収してたんだよ。悪かったね。」
「とんでもない!!ありがとう!!」
みかんの木に直ぐ様抱きつくナミ。やっぱりナミにとっては、お金よりもその思い出が詰まったみかんの木の方が大事なんだな。なんとなく、ホッコリする。
「今帰ったぞーーっ!!」
「あ、おかえり…」
「お!なまえ、起きたんだな!」
チョッパーとロビンが帰ってきた。二人共出かけてたってことは、本当に私目覚めるの遅かったんだなぁ…
「どこ行ってたの?」
「フランキー一家のケガ看てきた。あと、ロビンから目を離さなかったぞ!!」
「よし!!ごくろうチョッパー!!」
「ふふっ、もうどこへも行かないったら。」
ロビンは確かチョッパーと一緒にいた時にいなくなったんだよね。チョッパーもいなくならないって分かってても怖いよね。でも嬉しそうに笑ってるロビンがいて、2度目がないことに安心するよね。