第57章 我らが船
あれからどうやってウォーター・セブンについたか覚えてない。あの後どうなったのか、メリーと別れてすぐにそのまま倒れてしまったのか。とにかく目が覚めたら知らない場所で、ベットに横になっていた。隣にナミ達がいないところを見ると、また私は起きるのが最後だったのか、とため息をつく。
「ん?おぉ、なまえちゃん!!目が覚めたんだね。」
「……おはよ…ここは?」
「ここはガレーラの仮設本社さ。おっさんが貸してくれたんだ。」
「アイスバーグさんか………」
「ほら、なまえちゃんも食べるかい?」
「あ、うん………ん???ルフィ寝てる…よね?」
起きてそうそう、サンジが大量の料理を運んでいた。うーん、変な技身につけたなぁ…無意識でこれご飯食べてるんでしょ?
「なまえ…おはよ…」
「ナミ!おはよ…………あれ、どうしたの?」
凄くドヨーンとした空気を纏わせて机に突っ伏してるナミが声をかけてくれた。何をそんなに落ち込んでいるのか、そう聞こうと口を開いた時、入り口のドアが大きな音をたてて開いた。
「んががが、入るよおめーら!!」
「入るよー。」
「ココロさん。」
入ってきたのはココロさん、チムニー、ゴンベ、そしてヨコズナだった。ヨコズナは大きすぎてこの部屋には入ることはできなくて、外で大人しく様子を伺っていたが…
「全員やっと目覚めた様らね。2日間寝通してよほど疲れてたんらね、当然らが。おや、海賊王も元気なもんらね!!」
「ああ…アレ違うんだ。」
「違うって何らい。」
「戦いの後ぶっ倒れてメシを食い損ねるのがいやなもんで、寝たままメシを食う技を身につけたらしい。」
「寝てんのかい!?ありゃ!!!」
「すごーい、海賊にーちゃん!!」
「器用な男らね。」
鼻ちょうちんをぶら下げながら、しかし食べる手は休まずに次々と食事を口に運んでいる。ルフィは不器用そうに見えて凄く器用なんだよなぁ…器用というか、応用が利くというか…