第56章 終焉
「そうか!100年生きた猫は尻尾が二股に割れて“妖怪化”するというぞ!!」
「ああ…“化け猫”か。」
「一緒にすんじゃれえよ!!!おめェら礼の一つも言ったらどうらい!!」
「「ココロさん、どうもありがとう。」」
「んががが、いいんら!」
そうか、でも30超えると二股になるなんて…人魚は面白いな。じゃあ私達のよく知ってる人魚は普通に若い人ってことだよね。伝説は間違ってはないってことか…
「んルルルロォ〜〜〜ビンちゃあ〜ん!!!」
「ロビン!!!」
「ロビーン!!!」
サンジがロビンに気づいて飛びかかろうとしていた。だが、後から目覚めたナミとチョッパーの抱擁により不発に終わる。マストに顔面衝突してとても痛そうだ。
「間に合ってよかったロビン!!無事だったのね!!!」
「ボビ〜〜〜ン!!」
「ええ………お陰様で……!!ありがとう。」
「いいのよも〜〜〜〜!!」
ロビンに抱きつく二人。2人共ワンワン、と泣いている。私も抱きつけばよかった。
「アレ………おれ…体が動かねェ……!!」
「…………だろうな。全部終わったら話してやるよ。」
どうしたんだろう。さっきまでナミの頭に引っ付いてたチョッパーが、ボテ、と人形の様に落ちた。大丈夫?と聞けば、平気だと答えるので過剰な疲労が原因かな…
「出航はいつでも大丈夫よ!!ルフィが来次第すぐに出せる!!」
どんだけ出航準備が整っていても…この軍艦の数でここを抜けるのは難しいものがある。なんて弱気なことを言ってるのもよくないんだけど…軍艦の数を見れば弱気にもなる。
『北西「正門」前より報告。エニエス・ロビーの海兵・役人達の収容完了。次いで本島より逃走中の巨人を含む海賊達約50名を「正門」に確認。一斉砲火による完全抹消完了、全員死亡。現状本島での生存は不可能と思われ−−エニエス・ロビー本島における生存者“0”。こちら2号艦より報告、島の南東「裁判所」及び「司法の塔」、そして橋へ通じる「地下通路」全て破壊完了。残る攻撃対象は“ためらいの橋”を残すのみです。』
突然の放送に何も言葉がでない。私達が通ってきた司法の塔、その他全部が焼かれて確かに人がいても助からなそうな状況だ。ルフィと一緒に助けの手助けをしてくれたガレーラ、フランキー一家…みんな攻撃されたってことだよね。