第56章 終焉
「奇跡としか言いようがねェ……!!何かとんでもねェ………そりゃあもうとんでもねェショックを受けたんだろ。全員仮死状態にあった為に、あまり水を飲まずに済んでる。」
「んががが、よかったれぇ。仮死になる程のショックって一体何が、」
「おめェだ。」
私でもめっちゃびっくりしたもん。だって人魚って…人魚って……もっと若い可愛い女の子のイメージがついてて…いや、これはココロさんに悪いな。
「おまいらね?海賊王の小僧が助けに来た仲間…シフトステーションで会ったれぇ、憶えてるよ。あの時はまさか…おめぇらがこんなコトしでかすなんて考えもしなかった………!!海賊王になるなんて笑っちまったが…案外ホントかもしれねェな…んがががが。」
確かにそうかもね。ルフィの不思議なところは、ルフィならなんとなく海賊王も夢じゃないかも、なんて思わせられちゃうところだよね。出会ったばっかの人でもそう思っちゃうんだから、相当だと思うよ。
「ゲホッ!!!ウェッホ!!!」
「……!!!ハァ…」
「ぶはァ!!!な…な…ナミさんは無事か!?」
「相変わらず丈夫な奴らだな。」
ゾロ、ウソップ、サンジの丈夫組が息を取り戻した。というかサンジ、目覚めた瞬間にナミの心配とかさすがやな。
「よく生きてた。」
「ギャ〜〜〜〜現実だった!!!人魚って本当はいねェんだ!!!」
「『人魚かと思ったらジュゴンだった』って伝説は本当だったんだな。」
「バカ野郎!!まだ本人が人魚だなんて言ってねェ!!!夢を諦めるな!!」
「あたしは“シラウオ”の人魚らよ。」
「やめろ〜〜〜〜〜〜〜!!」
ジュゴンて。まぁ確かに…失礼だけど体型を考えるとそう見えなくもない。でも足2本あるけど、人魚というんだね。
「でもよ!!足のある人魚なんて聞いた事ねェ。」
「おれも異議ありだっ!!!人魚(マーメイド)ってもっと…!!人魚(マーメイド)ってもっとアレで…」
「……人魚ってのは年の頃30を境に尾ひれが二股になって、陸上生活のできる体になる神秘の種族。いつか魚人島へ行けばわかる。」
魚人島…あとどのくらい島を渡れば行けるんだろう。楽しみだなぁ…あっちの世界では人魚なんていないからね。…いるって言う人もいるけど。