第54章 司法の塔
「待って…約束が違うじゃない!!!!私があなた達に協力する条件は彼らを無事に逃がす事だった筈よ!!!」
「………何を必死にイキリ立ちやがって…………ルッチ、我々が出した条件を正しく言ってみろ。」
「『ニコ・ロビンを除く“麦わらの一味”の7名が、無事ウォーターセブンを出航する事』。」
「ああ…そうだな。あいつらはウォーターセブンを無事に出航して…ここへ来たんじゃねェのか!?」
なるほど、ロビンが隠してた事ってこの約束のことか。私達を逃がすってそういうことだったのね。だからロビンはこいつらに不本意だけど協力せざるを得なかったんだろう。
「…………!!!何ですって…!!?まさかそんなこじつけで協定を破る気じゃ……!!!」
「………っ、どうしようもねェクソだなコイツら。仁義の欠片も持っちゃいねェ。」
「何だと?黙れコノクズ共ォ!!!そもそもてめェら罪人との約束なんざおれ達が守る必要すらねェんだ!!!調子にのんじゃねェ!!!海賊をダマしてとっ捕まえる事くらい海軍ですら公然とやってる事だ!!!」
フランキーとロビンをガンガンと蹴りつける。こいつ、2人が抵抗できないことをいいことに私の仲間を足蹴にするなんて…
「………ハァ…………!!卑怯者……ハァ…………!!!」
「人を裏切り続けてきた女が…今更理想的な死を選べると思うな…!!ハハハハ…ワーーッハッハッハッハッハッ!!!」
「協定がどうとか、約束がどうとか…私達にとってはどうでもいいことだよ。」
「………あ?」
悔しがって唇を噛むロビンにいう。例え約束を守っていたとしても、そんなの関係なくルフィ達はここに助けに来たと思う。
「ここの兵力一万って言ってたっけ…被害者数改めて聞いた?そんなんあっという間に倒しちゃうからね。…ロビンを蹴ったこと、うちの船長に言いつけてやる。」
静かに長官を睨む。今はあの石がないから何もできないけど、ルフィに任せれば滝に落として貰えるだろう。
「ふん、何を言ってやがる。石がねェと何もできねェ異世界人風情が…」
「……は、」
「青キジからの報告でお前の事も調べてあんだよ。そいつと違って、お前は存在そのものが兵器だからな…お前も海軍本部へ送らせてもらうぜぇ?」