第54章 司法の塔
古代兵器ってそんな恐ろしいものなのか…確かに政府としては海賊を消滅させたいだろう。一般人もこんな海賊に怯えて暮らす時代なんて早くなくなってほしいだろう。でも、それで兵器を使って海賊を滅ぼして、その後に違う欲を出してしまったら?ずっとその兵器は存在し続けることになるし、それが危険じゃないなんて保証なんてない。どこの世界でも一緒だね。
「となりゃおれ一人逃げ切れても意味はねェ。お前らも何とか麦わら達のトコへ帰るんだ。」
「ムリよ。私は一緒にいるだけで彼らを傷つける…!!」
「ロビン。私を見て……これでも傷ついてると思う?海賊ってそういう集まりでしょ…それだけで仲間を抜けれるなんて思わないで。それに………傷つけるのはロビンじゃない。」
「………え?」
「そうだな、政府の人間もお前の存在を罪というが、どんな凶器をかかえてようともそこにいるだけで罪になるなんて事はねェ!!存在する事は罪にならねェ!!!」
到着してしまった。司法の島、エニエス・ロビー。外は嵐で夜遅かったはずなのに、ここはまるで昼のように明るい。色々と広いし、デカイ為キョロキョロとしてしまう。
「アウ!!!そーーーっと扱えバカ野郎、おれを誰だと思ってやがる!!!」
「ぎゃーーーーっ!!!」
「気をつけろ!!!噛むぞこいつ!!」
一般海兵が私たちを連れ出そうと集まってきた。フランキーは手荒な扱いに腹を立てたらしく、海兵達にかみまくっていた。可哀想に。私はロビンの隣にぺったりくっついている。
「正門を開けーーーーーっ!!!」
「うおっ!!!何じゃあここは!!!初めて入った………!!!こりゃあ…滝!!?海に穴があいてんじゃねェか!!!どうなってんだ!!?この島は!!!」
「黙って歩け…」
フランキーが大興奮するのも分かる。大きな滝があり、その中央に浮かんでるように建物があるのだ。地震とか起きたら崩れて滝の中に落ちるんじゃないか?怖い想像が膨らんで、あまり下を見ないように歩く。ちょうど滝の真ん中に位置するここはどうやら裁判所みたいだ。私たちは裁判にかけられることなく通るみたいだが…