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異世界人の冒険

第53章 海列車


「何だ!?弾がかすったってのに顔色一つ変えねェあの余裕、」

「し…心臓が飛び出るかと思った。」

「驚いてたのかよ!!!ややこしい顔してんじゃねェッ!!!」

どんな気持ちでもあの表情なのか。さすが護送列車にいる用心棒だと思った私が馬鹿じゃないか。

「待て待て!!!お前らみてェにあいつのペースにいちいち翻弄されてちゃ時間をくうだけだ!!!おれが手っ取り早く片付けてやるっ!!!何が腹立たしいっててめェがそれで“料理人”と名乗ってやがる事さ!!!」

「てめェに言ったんだよ!!!ウオオオ!!!」

「「お前がのせられてんじゃねェか!!!」」

誰に言ってるか分からなかったワンゼは、自分の後ろを振り向いた。他にいるわけねぇだろ人、とは思ったけど。というか、サンジが1番キレてんじゃん。

「だが見ろ!!サンジのケリを軽くかわした!!何だあの余裕の表情!!!」

「死ぬかと思った。」

「驚いてたのかよ!!!」

「やめんかそのパターン!!!」

キレたサンジがワンゼに蹴りを入れるが、余裕そうに避けられた。まぁそれも余裕そうに見えて実はギリギリだったんだけど。これもただアホ面ってだけで内心はめちゃくちゃ驚いていた。

「とにかくコイツはおれに任せて、お前ら次の車両へ行け!!」

「行〜〜〜か〜〜〜〜〜〜〜せーーーーーない〜〜〜〜よ〜〜〜〜〜〜〜っ!!!“合金小麦粉”コネてっ!!!」

「またラーメン出す気かっ!!?」

「“拉麺(ラーメン)ビ〜〜〜〜厶”!!!」

さっきと同じように鼻からラーメンを勢いよく出してきたワンゼ。違うのはラーメンがまるで銃弾のように飛んできたということ。多分当たれば人体に穴が空いてしまう。

「ささる!!!危ねェ!!!」

「やめろっ!!!」

どうしよう、反対側のドアまでワンゼが邪魔で行けそうにない。まぁここはサンジが任せろっていってるので、私達は先に進ませてもらおうか。

「上から回るぞ!!」

「うん!!」

「で!!ではサンジ君、頑張りたまえ!!!」

ドアから出る。私はそのまま上に上がろうと梯子に手をかけるとフランキーに服を引っ張られた。
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