第53章 海列車
「そんじゃみなさん!!海王類にお気をつけて!!よい旅を!!」
「達者でなーー!!」
雨が凄くて何言ってるかは聞こえないけど、とりあえず何か騒いでいるっていうのは分かる。これは作戦勝ちだよね。後ろから追ってくるルフィ達の海列車に引かれないといいけど。
「2車両分これでざっと50人は兵士(ザコ)は減ったろ。」
「しかしサンジ君、同じ線路上を麦わらのルフィ達が通ってくるんじゃないかね。」
「まあ…何とかするだろ。」
そのまま轢いちゃえばいいんだよ。それか邪魔ならゾロあたりが斬ってくれそうだし。切り離されちゃった人達には悪いけどね。
「……お、ちょっと失礼。」
ドアの目の前に立ってた私を少し端に寄せ、落ちないように腰を支えられた。え、何いきなり…と言おうとしたらさっきまで立っていたところのドアが凄い勢いで開き、人が飛び込んできた。
「あ、外出ですか。」
「ええ〜〜〜〜っ!!?」
そっか、ドアごと海に落としてやろうって魂胆だったのか。危ない、危ない。その破ってきた役人はそのまま海にダイブしちゃったけど。
「ようしやるか、残り5両。」
「て!!てめェらただで済むと思うな!!!」
「おい、CP9に報告だ!!」
「Tボーン大佐までよくも!!」
「まだザコがいたか。」
5車両にも切り離した両と同じくらいの人数がいた。ただエニエス・ロビーに連行するだけなのに、凄い数の護衛をつけるんだな。重要任務だったからか?
「“揚げ物(フリット)”“盛り合わせ(アソルティ)”!!!」
「そげキーング“火薬星(ガンパウダースター)”!!!」
「“ストロング右(ライト)”!!!」
おぉ…サンジはともかくフランキーやっぱり強いんだ。しかも何か腕伸びてなかった?中に鎖の様なものが見えたんだけど…ただの人間じゃないの?
「重量弾撃て!!!」
「え、」
「ぬあああああ!!!」
ドンドンドン、と連続で銃を撃たれヤバイ避けられない、と思った。しかし前に立ちはだかったフランキーが全部の弾を食らってしまったのだ。