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異世界人の冒険

第53章 海列車


「君達、初対面の私に何か質問などないのかね。そげきの島ってどこにあるの?とか。それはね、君の心の中さ!!」

「まずなまえちゃん達がいたのは第6車両。残るはあと5つ!!そのどれかにロビンちゃんはいる。」

ちょくちょく聞こえてくるウソップ…いや、そげキングの自問自答が面白くてつい笑ってしまうからやめてほしい。

「時にお前………強ェのか?」

「スーパー強ェぞバカヤロウ。今週のおれは特に強ェ!!!」

「最終的にはロビンちゃんを救出できれば勝ちだが、敵は多い。下手に先走って狭い列車の中で囲まれちまうと厄介だ。ムダな戦いは省いて順序よく主力を潰していく方が得策だろう。そこで一つ作戦がある。よく聞け。」

サンジが話してくれた作戦は自ら自分達の居場所を特定させる方法だ。そして列車を切り離す、大胆だけどとても効率の良いサンジらしい作戦だ。でもその作戦を始める前にサンジには言っておきたいことがある。

「サンジ、ごめん先に…」

「うん?何だい。」

サンジには話しておくべきだと思った。私が能力を盗られた状態で、やっと自分でコントロールできるようになったのに能力が使えないということ。もちろん私が異世界人だということは伏せて掻い摘んで話した。

「だいじょ〜ぶさ、なまえちゃん!!なまえちゃんのことはおれが守るからね!!」

「私にも頼っていいぞ、なまえ君。」

「……あ、どうも…」

とりあえず守ってくれるらしいから大丈夫そうだ。まぁ私の能力が使えないから役立たずだよってことが伝わればいいや。

「…じゃあ、私後ろ車両にいるね。」

囮作戦ではないけど、侵入者と犯罪者が現れれば人数までそう数えないだろう。あの3人に気を取られてるうちに、この車両を切り離せばいいんだよね。列車後方に回り、後は車内が騒がしくなったらオッケー。

「第7車両にいたぞー!!!追い込んで捕らえろー!!!」

騒がしくなってきた。これで3人が私のいる5両車目にきてくれたらもう切り離す準備はできている。

「なまえちゃ〜ん!!いいぞ!!」

「はーいっ!!!」

そんじゃ遠慮なくっと。本当に両離すだけだと敵の数もめっちゃ減るし体力温存できるし、とてもいい作戦だと思う。今頃離される号車の人達焦ってるんだろうなぁ。
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