第53章 海列車
「おれは………いいよ。もう…おれには関係ねェじゃねェか。いよいよ“世界政府”そのものが敵になるんだったらおれは関わりたくねェし…ルフィ達とも合流するんだろ…!?あれだけの啖呵きって醜態さらして、どの顔さげてお前らと一緒にいられるってんだ!!!ロビンにゃ悪ィが…おれにはもう助けに行く義理もねェ!!!おれは一味をやめたんだ!!じゃあな。」
「ウソップ………」
「じゃあなってお前、どこにも逃げ場はねェぞ!!」
ウソップの気持ちも分からなくもない。ただ、今の状況で味方を作らずに1人でどうこうしようって言う方が難しいのではないだろうか。ウソップは私達に背を向けて列車の後方へ歩いて行ってしまった。
「…………いいよ、ほっとけ。」
「イジはりやがって、」
サンジもフランキーもウソップと反対方向の車両へ歩き出した。ロビンがいるのは第1、2車両だろうか。前の方に座ってそうだ…もちろんCP9っていう人達も一緒に。車両を渡ろうとした時、下から人がひょっこりと出てきた。
「わっ……!!」
「しまった、なまえちゃん…!!」
「“メタリック・スター”!!!」
目の前にいた海軍の人が吹っ飛んだ。私達の後ろから声が聞こえたよな。というか、私達の味方はこの列車には乗ってないはず。
「誰だ!!!」
「話は全て彼から聞いたよ。お嬢さんを一人…助けたいそうだね。そんな君達に手を貸すのに理由はいらない。私も共に戦おう!!!私の名は、“そげキング”!!!」
太陽みたいな仮面をかぶり、マントを羽織ったそげキングと名乗る者。いや…これ、えぇ…反応に凄く困る。ルフィやチョッパーだったら多分信じたんだけど…これはバレるだろ…
「何やってんだあいつ。」
「まァ気持ちをくんでやれよ。」
その証拠に2人共にもうバレてるし。フランキーにいたってはフォローしてくれてんじゃん。めっちゃいい人だなやっぱり。何かヒーローっぽいような歌歌いだしてるし。
「おい、こっち来い!!」
「あ、はい。」
「よし!!じゃあロビンちゃん奪還作戦を決行する!!!」
…え?これスルーするの?何事もなかったかのように作戦会議始めるの?今頭の中ハテナマーク飛んでるの私だけ?