第52章 決闘
「………まァ…当然といえば当然の答え…………!!!カリファ。」
「はい。」
「うァう!!!痛っってェ!!!」
「うわァっ……!!ひぃ〜〜〜!!ど…ど…どうしよう、どうしようおれら…!!!」
カリファに茨の縄で縛られてしまったフランキーを見て、慌てたようにウソップが言った。捕まったフランキーは敵で、すぐ逃げていいはずなのに……何で逃げないんだろう。
「逃げようよ、アイツは敵でしょ?こっちに注意を向ける前に早く…」
「……ダメだ、だってアイツは…おれとメリーを救ってくれたから…!!」
「………メリー?」
そういえばちゃんと見てなかったけど、ウソップの言うとおり確かにメリー号がある。アクア・ラグナが来るからここに避難させてもらってたのだろうか。……だとしても、コイツは元々私達のお金を奪った奴だよ…
「別に今すぐ答える必要もないさ。我々には切り札がある。8年も昔の話だが…カティ・フラム…君は犯罪を犯してるらしいな。トムと同じように。」
「フザけんな!!!トムさんは犯罪者じゃねェ!!!!てめェなんかが………わかった風な口きくな!!!!」
ガン、とルッチに蹴られるフランキー。それを見てウソップはそっ、と自分の武器に手をかける。あの様子だと逃してくれなさそうだとは思う。
「犯罪者ならば、自分がどういう道を辿るか…わかるハズだ。」
「てめェらがどれ程……!!!このウォーターセブンを知ってるってんだよ!!!!」
「我々の聞いているトムという男は…腕は確かだが、凶暴で手に負えない怪力の魚人。町の人間に聞いても口をにごすばかりだ。そんな男をかばわなきゃならない弟子も大変だな、カティ・フラム。」
「言い返す気力もわかねェよ…………てめェら政府の人間はみんなクソだ!!!」
「うオイオイ…!!」
犯罪者…でも海賊じゃないなら大した罪じゃないんじゃない?この人達、設計図が欲しいだけでフランキーに罪を擦り付けて連れてこうとしてるのが丸見えだ。…て、私フランキーの味方になってる気がする。