第7章 一人目
女の人が叫ぶ。なになに、海賊達もなんか衝撃受けちゃって。
「誰がデカッ鼻だぁああ!!!」
ナイフが飛んできた!!!ギャーールフィバカッ!!当たるとか絶対痛い!!慌ててしゃがみ、ナイフを回避する。……あ、後ろルフィいたわ。
「ルフィ!!」
ゾロの声で慌てて後ろを見ると。ルフィはナイフを口で受け取っていた。すごいなルフィ。無事でよかったわ。
「お前は必ずぶっ飛ばすからな!!」
「ほほーう、ぶっ飛ばす?ぶあーっはっはっはっはっはっはっ!!!ぶっ飛ばすだぁ!?終いにゃ笑うぞ!!てめぇら4人この場で死ぬんだ!!」
「駄目だ…終わった…」
「はっはっはっはっは!!死んでたまるかっ!」
わからないけど、すっごいバカにされてるのは分かる。お前、ルフィが檻から出たら覚えときなよ!!
「この状況でどうぶっ飛べばいいんだおれは!?野郎ども!!笑っておしまいっ!!」
海賊達が一斉に笑い始める。この状況じゃあんたを倒すことなんてできないけどね!確かに!
「逃げろ!!ゾロ!!」
「何っ!?」
「ルフィ?」
ルフィはまっすぐにゾロを見ている。信頼している目だ。何か考えがあるのだろうか。
「ちょっ…せっかく助けに来た仲間に逃げろって…!あんたはどうすんのよ!!」
女の人がルフィに吠えている。確かに私もそう思った。けど、ゾロもルフィをじっと見て判断したようだ。
「了解。」
ゾロは絶対に普通に逃げないだろう。目が目の前にある大砲を見ていた。きっと、これを使ってな何かする気だ。女の人をこっちに避難させよう。
「あの!こっちに来て!」
「えっ!!ちょっ…」
頭抱え始めた女の人を引っ張ってルフィの檻近くまで避難させる。それを見届けたゾロがこっちへ向かって走ってきた。
「バカたれが、逃がすかロロノア・ゾロ!、バラバラ砲ーうっ!!」
「ギャーーっはっはっはっは!!ゾロが逃げるぞ!!」
「バギー船長から逃げられるもんかぁ!!」
バギーからの攻撃を刀でかわし、こっちへ来たゾロ。目の前にあった大砲をいきなり持ち上げた。こっちへ向いてた大砲を反対側に向けると、気づいたバギー一味が騒ぎ出した。
「ぎいやーー!!大砲がこっち向いたぁーー!!!」
「ぬあ〜〜〜〜!!!あれにはまだ“特製バギー玉”が入ったままだぞ!!」