第52章 決闘
…………いない。ちょっと覚悟を決めて船内に入ったっていうのに、ウソップはいなかった。買い出しかな?それなら町にいるのだろうか…でもだったらアクア・ラグナのことも耳に挟んでるかな。少し残念な気持ちで船から離れる。ルフィ達を探しがてらウソップを探すことにする。町へ行ってみると…あちこちで麦わらの一味捜索が行われていた。ルフィ、また何かやらかしたんだろうか。
「すみません、麦わらの一味を探してるんですけど…」
「ん?あぁ、みんな探してるよ。なんて言ったってそいつらは、アイスバーグさんの暗殺未遂をした極悪海賊なんだ。見つけ次第報告ってことになってるぞ。」
なんてことだ。アイスバーグさんの暗殺未遂?面倒くさいことになってるな。さっきナミが言っていたのはこのことか。とりあえず、結構時間立っちゃってるけど本社に行ってみよう。ルフィ達がまだいるかもしれない。…いや、ここは宿に戻ったほうがいいか?ゾロにも伝えなくちゃ。
「確かか!?主人!」
「ええ…あの一味が昨夜からこの宿に宿泊を。さっきまでそこで寝てました。部屋にまだ大きな荷物があるので、戻ってくるのでは?」
ヤバイ、宿の屋上に職人さん達いる。そっか、私達がここ泊まってること言ったのか。私達を捕まえることに必死になってる。そりゃそうか…でも誰もいないってことは、ゾロはこの職人さん達が来る前にうまく逃げたみたいだ。とりあえず誰かと合流しないと、単独行動は今は危険な気がする。
「『長っパナを預かった』!!」
「そうだ!!預かった!!」
「海に沈められたくなかつまたら橋の下の倉庫に来い!!!」
ちょうど町の人があまりいなくなった川沿いの道に、あのフランキー一家が叫んでるのを見つけた。長っパナってウソップのことだよね?じゃあウソップはまた連れてかれちゃったの?仲間の居場所も分からない今、私が乗り込んでもやられちゃうだけかもしれないけど…行くしかない。橋の下の倉庫…どこだろう。