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異世界人の冒険

第51章 誘拐


「覚えときなお嬢ちゃん。おれの名は“フランキー”。この町を生きて出たけりゃ決して逆らっちゃあいけねェ男だ。」

「………っ、ちょっと!!」

「離せ!!!」

そんな…剣も効かないなんて、まさか能力者?一瞬怯んだ時、両手を掴まれた。掴まれたのは私だけじゃなくてウソップもだ。どうしよう、また何もできないで終わるとか…

「ギャーハッハッハッハ!!!そんなチンケな武器が通じるか!!」

「……………じゃあな、2億ベリー………ありがとよ。」

「待て!!!返せ〜〜〜〜!!!」

そしてそのままフランキーと名乗るリーダーは、私達のスーツケースを持って出ていってしまった。これでもう、2億は帰ってこない。どうしよう、やっぱり来ても無駄だった。駄目だったんだ。

「グフ…」

「うっ、………」

そのまま私達は残ったフランキーの部下達に袋叩きにあった。抵抗もする気が起きなかった。ただただ自分の無力さに嫌気がさしていた。自分が宝石を持っていたら、水の力を持っていたら状況は変わっていただろうか。いや、能力に頼らずもっと強くなる工夫をすればよかったのだ。何が副船長だ…自分の仲間も守れない副船長なんて………




「息はあるかチョッパー………」

「死んじゃいない…!!大丈夫、助けられるよ!!完全に気を失ってるけど………!!」

何か…声がする。チョッパーの声だ。重い瞼を開ける。ここは外みたいだ。きっと私達はそのまま気絶して、外に放り投げられたんだろう。

「………チョ、…………パー?」

「なまえ!!大丈夫か!!?」

「う……」

チョッパーだけじゃない、ルフィもゾロもサンジもいる。この4人なら必ずあいつらをぶっ飛ばしてきてくれるだろう。だけど…

「ごめん………ごめん…お金………盗られちゃった………もう…取り返せない………」

「……お金のことは気にすんな。お前はここでじっとしてろ。」

「でも………ルフィ、私……」

あいつら相手に、きっとルフィ達にとっては雑魚相手に容易く負けてしまった。しかもフランキーにお荷物呼ばわりされて、何もできずに終わってしまった。だから、私も一瞬に……
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