第7章 一人目
「でも、基地にゾロが顔出して、首を取りに来たって思われたら情報は聞き出せないかもしれないよ?」
「そんときはそん時だ」
全く…民家を通って町が少し開けたところにバギーの拠点があるらしい。そろそろ一戦するって覚悟決めといた方がいいかなぁ。どーせ私は戦わないだろうしね。
「見えてきやした。あそこです。」
拠点というかなんというか、ビルの屋上みたいなところにいるんだね。まぁ見渡しいいんだろうけど、なんかビンボー臭い。
「……?なんか騒がしくない?」
もしかしてルフィがいるのかも…そう期待をして屋上へ駆けていく。そこで見た光景とは…ルフィが檻の中にいるということと、女の人が海賊に襲われている、ということだ。それを見てゾロは素早く反応し、女の人を襲おうとした海賊をぶちのめした。
「女一人に何人がかりだ。」
「え…」
「ゾロぉ!!!」
さすゾロ!!カッコイイ!!斬らないあたりがかっこいいよねやっぱ。
「怪我は?」
「…ええ、平気…」
あの人はゾロに任せて私はルフィに駆け寄る。
…なんか檻に入ってるのを見ると、さらにサルに見えてくる。
「あんたねぇ、何遊んでんのルフィ!鳥に連れてかれて見つけたと思ったら、今度は檻の中?バカ!」
「いや悪ぃ!ははははは!!」
ははは、じゃないでしょ。てかルフィの檻の鍵見つけなきゃいけないじゃん。全く面倒な。
「ゾロ!ルフィの檻の鍵奪っといて!」
「へいへい…」
ゾロにピエロみたいなやつが近づく。偉そうにマントなんか羽織っちゃって。あいつが多分船長のバギー。思ったよりおっさんだなぁ。
「貴様、ロロノア・ゾロに間違いねぇな。おれの首でもとりに来たか?」
「いや…興味ねぇな。おれはやめたんだ、海賊狩りは…」
「おれは興味あるねぇ。てめぇを殺せば名が上がる。」
「やめとけ死ぬぜ。」
「うおおおお!!やっちまぇ船長!!ゾロを斬りきざめぇ!!」
うーん、ここの海賊は下品だなぁ。戦うことが大好きみたいな。まぁそれが海賊なのかな。ルフィを見てると、なんかどっちが海賊なんだか分からなくなる。