第51章 誘拐
ウォーターセブン1番ドック。巨人も入れそうな大きな扉をルッチさんとパウリーさん2人で軽々と開けてしまう。
「この1番ドックには『ガレーラカンパニー』の主力が集まり、最も難しい依頼を引き受ける。」
「おお!!うわ〜〜〜〜っ!!!でっけ〜んだなァ!!!造船所っつーのは近くで見るとまた!!」
「巨大ガレオン造ってんぞ!!誰のだァ!?」
「職人だらけだ〜〜っ!!」
なるほど。あんなに扉がでかかったのは、大きな船を出したり入れたりできるようにか。色んな設備が整ってて、中には多くの職人がごった返していた。
「おお!!アイスバーグさんだ!!!」
「おい、社長がおいでになったぞ!!!」
「アイスバーグさん、おはようございます!!!」
「おはようございます!!」
「社長、外板の出来を見て貰えませんか!!」
「オウ、後で回る。」
「お疲れ様です、アイスバーグさん!!!」
「ンマー!!お疲れ、順調か?」
アイスバーグさんが中に入った途端、みんなの視線が一気に集まった。そして元気よく挨拶をする。社長だからっていう感じじゃなさそう…みんながみんなアイスバーグさんを尊敬してる。
「何だ、アイスのおっさんずいぶん人気あるぞ。」
「勿論!!この都市では“腕”が全て。その昔この島で……元々造船業が発達していて、7つの造船会社が競いあっていた時、天才的な造船技術で職人達を魅了し、彼がその7つの造船会社を一つに束ね5年前発足したのがこの『ガレーラカンパニー』。彼の造船に対する熱意と腕はずっと変わらず、職人達は彼への尊敬を忘れない。職人達はその腕に誇りがあるから海賊にも権力にも屈しない…ここはそういう場所です。」
「おいおっさん、すげェ船大工なんだってな!!おれと一緒に海賊やらねェか!?」
「ルフィ!!!?」
「おい!!!何言い出すんだあいつは!!!」
「無礼者っ!!!」
凄いな、この人が市長になったのも人望が厚いからなんだろう。それだけの技術を持っていたし、それだけ偉業を成してきた人なんだ。そう関心していると、ルフィがアイスバーグさんを海賊に誘った。市長にもお構いなしに誘うもんだから驚いたわ。