第50章 船大工職人
「さ…3億ベリーっ!!!」
「夢じゃねェのか…!!」
「空島の冒険が遂に実を結んだわ!!!大金持ちよ、私っ♡」
「私達だろ!!」
目の前の机には溢れんばかりの札束。こんなの見たことないよ…この年でこんな光景見ちゃっていいの?実感が沸かないが、この持ってる紙は確かにお金なのだ。これを1つ1つ丁寧に用意して貰ったスーツケースに入れてもらう。1つのスーツケースに1億…重みが凄い。
「さ…さ、“3億”になっちまった…!!こ…こえェよ、おれ1億も持つのかよ。おいルフィ、そんなに振り回したら。」
「いやーー、ナミのおどしはコエーなー、あっはっはっは!!」
「元々これくらいの価値だとは踏んでたの。そこへ1億ですもの。あんた達がそわそわしてるからナメられたのよっ!」
ルフィ、ウソップ、ナミがスーツケースを持ってる。最初ルフィは怖いから、私が持とうかと言ったんだが…持つと言って聞かなかった。
「まーー、とにかくうまくいって…あ!!」
「うわっ、海に〜〜っ!!!」
「「1億ベリーが水に沈む〜〜!!」」
「よっ、危ねーー危ねーー」
「あー…」
ブンブンと1億が入ったスーツケースを振り回してたルフィ。手からスポっ、と離れてしまってそのまま海へ放り投げられる。ウソップとナミが慌ててスーツケースを回収すべく海へ飛び込んだが、ルフィは腕が伸びるため海に落ちる前に空中でキャッチ。
「殴るわよアンタ!!!」
「歯ァ折るぞてめェっ!!!」
「す……すぴ……すぴませんでした……!!!」
海から上がってきた2人はそのままルフィにゲンコツを食らわした。超怖かったんだろうな…だって一気に1億水に浸るところだったもんね。やっぱりルフィは危険だ、ということになって代わりに私が持つことになった。船もスーツケースになっため、ルフィの後ろに1人で乗れるようにもなったし。
「なァナミ。やっぱ一度船に置いて来ねェか?」
「それは手間よ…大丈夫、船大工に会えさえすれば修理代の査定の為にすぐ船に戻る事になるから。」
「それか、それもそうだな。」
「おい見ろあそこ。“水水饅頭”だってよ!!1000コ買おう。」
「は??バカなの?」
さっきお金のことでウソップとナミに怒られたばかりなのに……まだ懲りてないのか。饅頭に1000個もいるか?しかもねだる相手を私にするとはルフィも考えたな。