第49章 ウォーターセブン
「よっしゃ、全速前進〜〜っ!!!」
「「おーー!!!」」
「その団結力は何なのよ!!!」
カンカンカンカンカンカン
その時、大きな音が聞こえた。頭がガンガンするような…というかこの音……何か懐かしいような音だ。そう、これは踏切で良くなってる警告音だ。
「え!!?待ってよ、みんなストップ!!変な音する!!」
ナミの静止も聞かずそのまま進む男達。そしてカエルにやっと追いついたかと思えば、ガガッ、と振動がきて、何かに乗り上げたことが分かった。その踏切の警告音のような音はさらに大きくなり、顔を顰めてしまう。そして音のなる方をみると……
「……えっ、汽車!!?待って、バックしてバック!!!引かれる!!!」
「「「「「うわあっ!!!」」」」」
電車ではなく、汽車であった。乗ったことはないが見たことくらいはある。ワンピースの世界でもあるんだ、なんて悠長な考えはしてる暇がない。引かれる。何とかオールで引かれずに凌ぐことができた。
「あ!!!おいカエル逃げろ!!!何してんだーーー!!!」
「何なんだこの鉄の怪物はァ!!!」
「……!!!船!!?」
「違う……!!こんな形で海を走れる訳がない!!!」
普通はないのか、汽車なんて。初めて見るってことだよね。それと、前を泳いでたカエル、そのまま汽車にはねられちゃったけど……大丈夫なの?いや、大丈夫じゃないか。
「………船がけむり吐いてたぞ。」
とりあえず回避はできた。ただ、汽車が通ってからわかったが、ここは駅のようでホームがあった。そのホームに現れた女の子に見つかってしまった。
「面倒だな、建物から誰か出てきた……!!応援呼ぶ気たぞ…」
「あー…!!もひもひ!!?え〜〜と!!……………!!何らっけ!?忘れまひた!!!ウィ〜〜ッ!!」
「「酔っ払いかよっ!!!」」
子供に呼ばれたおばあさんはベロベロに酔っていたため、海軍を呼び出されることはなかった。とりあえず、友好の証としてサンジの手作りパイユを分けてあげたら普通に仲良くなった。大丈夫かな、この人達。