第48章 大将青キジ
「おい麦わらァ………!!!てめェよくもおれの無敗伝説にドロをぬってくれたな。」
まだ立てないルフィに代わり、ゾロが構える。私もルフィに覆い被さって隠す。しかし、フォクシーは攻撃をするわけでもなく、ルフィに手を差し伸べたのだ。
「天晴だ、ブラザー。」
握手を求めるフォクシーに、フォクシー海賊団の人達が名前を呼ぶ。最後の最後に、いい人だなって思ったんだが…
「でりゃーーっ!!!“くやしまぎれ1本背負い”!!!」
「バカかお前は。」
いや、そんなキレイな感じに終わるわけがなかった。背負投げをしたかったんだろうけど、ルフィはゴムだから腕だけ伸びる。結果、フォクシーが頭を地面に打ち付けて終わった。
「ルールだ、さァ早ェトコ選べ!!!誰が欲しいんだ!!!」
『そうだ!!最後の取り引きが待ってるよ!!指名権は勝利チーム船長(キャプテン)麦わら!!!“船大工”をご所望の様子だよ。そうなると本命は50人の船大工のボス!ソニエか!?はたまた戦う船大工ドノバンか!!?本能の赴くまま、お色気船大工ジーナ姉さんか。しかし!!誰を選ぶも自由!!!さァ決めてくれ〜!!!』
「なぁ、奪うのは仲間じゃなくてもいいんだったよな。」
「……?うん、シンボル…海賊旗でもよかったはず。」
船大工探してるけど、ゲームでとれた仲間なんていらないなぁ…なんて考えてる時、ルフィがコソッ、と聞いてきた。確か奪えるは仲間と、海賊の誇りの2つだったはずだ。
「海賊旗をくれ!!!」
「「「「「何ーーーーっ!!?」」」」」
そして私の言葉を聞いたルフィは、迷い無く海賊旗を選んだ。さすが船長、自分の仲間は自分で探したいってことだよね。
「お!!おいルフィ!!いいのか!?お色気船大工ジーナ姉さんはいいのか!?」
「欲しいもの貰ったら、何の為に決闘受けたんだかわかんなくなるもんな。」
「よかった。」
確かに。しっかり分かってるんだね。しかし、サンジよ。そんなにお色気船大工ジーナ姉さんが欲しかったのか?美人ならこの船に2人もいるじゃないか。