第44章 長い島
「お前ら、誰だァ!!!!」
「このおれが誰かって?この顔を知らねェとは言わせねェ!!!フェーーーッフェッフェッ!!!」
「無礼ですね、あいつら!」
「お前の顔なんか知るか!!!ぶっ飛ばしてやる!!!」
ルフィがそういった途端、オヤビンと呼ばれた奴は跪いてしまった。オヤビンだなんて変な呼び方するんだな。
「いやん!オヤビンっ!!落ち込まないで!!うそですよ、きっと知っててわざと知らないと…」
「おれを知らない…………」
「ぷっ!!ぷぷぷぷぷぷっ!!」
「こら!!笑うなハンバーグ!!」
きっとこれがこいつらのこれが日常風景なんだろう。オヤビンという奴は絶対に強い言葉に弱いんだな。でもこういうやり取りが今はルフィを怒らせる要因にしかならない。
「おれの名はフォクシー!!!欲しい物は全て手に入れる男!!!バカ者共め!!馬の一頭くらい放っておけ!!!動物狩りなど余興にすぎん。」
「……んの野郎っ!!!“ゴムゴムの”…」
「待て!!“麦わらのルフィ”!!!」
「え!?何でおれの名前………!!!」
ルフィは攻撃を仕掛けようとしたが、手配書の異名を言われ止まる。ルフィのことをしってる奴に会うのはもしかして初めて…
「知ってるとも!!調べはついてる!!!」
「懸賞金1億ベリー“モンキー・D・ルフィ”。6千万ベリー“ロロノア・ゾロ”!!たった8人の少数一味で総合賞金額(トータルバウンティ)1億6千万とはちょっとしたものね!」
「我々“フォクシー海賊団”!!“麦わらの一味”に対し!!!オーソドックスルールによる“スリーコイン”『デービーバックファイト』を申し入れる!!!」
「何をゴチャゴチャ言ってんだ!!!さっさとかかって来い!!!勝負なら受けてやる!!!」
フォクシーっていう奴の言葉が何かカタカナばっかりで、半分程理解が追いつかなかったが…私が知ってる単語が入ってた気がする。デービーバックファイト。これ、前に誰かに教えてもらった。絶対に受けてはならない海賊のゲームなんだと。
「…え…?ルフィ…ちょっと待て…『デービーバックファイト』って……そうか…この島の近くで会ったあの船……おいルフィ!!!そのゲーム!!…ダメだ!!!仲間を失うぞ!!!!」