第43章 終焉の歌声
「ぎゃああ、タコォ〜〜〜!!!」
「コノヤ…うが!!」
攻撃して来るのかと思ったが、そうではなかったらしく。タコはメリー号の上に乗ると、触手を船に絡ませて自身は膨らんで気球のようになった。タコのパラシュート…なるほど、こうやって青海へ降りていくんだね。
「おいみろすげーぞコレ!!」
「減速した……」
「うわ〜、面白ェ〜〜〜〜!!!」
「バルーンだっ!!」
「何だコリャ!!」
「お…おれァ、おれァもうついにあの世に逝ってしまうのかと…」
「わ、わ……私も……」
カラァー…ン!!カラァー…ン!!
まだ震える体を抑えて縮みこまってるとき、またあの鐘の音が鳴り響いた。きっと、逃げた私達への精一杯のお礼なんだろう。何度聞いてもキレイな音…自然と笑顔になっていく。