第43章 終焉の歌声
ルフィはできた雲に顔面から突っ込んで、いきなり現れた雲にはてなマークを浮かばしてる。でも、それもちょっとの時間で直ぐにその雲を活用することを考えた。雲を飛び台にしてエネルの所にゴムで飛んでいく作戦だ。
「ナメんじゃねェぞ!!!“耳たぶ”!!!ゴムゴムの……!!!ロケット!!!」
また飛んでエネルの目線まで行くことができた。後は、その黄金の右手が炸裂するのを待つだけだ。頑張れ、ルフィ。
「ゴムゴムのォ〜〜〜〜!!!!」
「また繰り返す気か!!?」
「鐘が!!!鳴るまで!!!」
「ヤハハ、何度でも相手になるぞ!!!今度は串刺しに…」
「黄金回転弾(ライフル)!!!!」
とても早い回転を加えたパンチを繰り出した。さすがのエネルも避けることは出来ず、顔面に直撃する。エネルを殴ったあともライフルは止まらずに、そのまま大鐘楼へと伸びていく。
「いっけええええ!!!ルフィいいい!!!」
「届け〜〜〜〜〜!!!」
カラァー…ン!!!
鳴った。鐘の音がスカイピアに響き渡る。ルフィの迫力か、またはこの鐘の音の威力か分からないがビリビリとした感覚がする。鳥肌が立つ。それほどまでに美しい音色。
「聞こえてるか!!?ひし形のおっさァん!!!サル達ィ!!!“黄金郷”は!!!あったぞ〜〜〜!!!」
鐘の音が鳴り響く。私は落ちてきたルフィを乗ってた雲を動かしてキャッチした。2人で鐘が鳴り終わるまで何も言うことなく聞き惚れていた。
「鳴った。」
「そうだね。」
「聞こえたかな、おっさん達に。」
「うん。きっと……」
信じてなかったわけじゃないけど、本当に鐘を鳴らしてくれた。ルフィはやっぱり、大物になる男だ。ルフィのやりきったっていう顔を盗み見る。そしたら、バチッ、と目があった。
「なまえ、ありがとな。」
「……え?いや、私なんも…」
「なまえは強ェのに、おれが頼ろうとしなかった。」
「………あぁ…」
頼ってよ、って言ったこと気にしてたんだ。強いって言ったって、戦闘面ではみんなには敵わないことは事実だから気にしなくてもいいのに。