第43章 終焉の歌声
「じゃあな!!!お前ごと鳴らしてやる!!!」
あのゴムの捻り具合は……多分ライフルだ。利き手を思いっきり伸ばしてエネルに向ける。黄金を打ち込もうとしているのか。これは、エネルごと黄金を鳴らすつもりなんだろう。
「ルフィ!!!鳴らせぇ!!!」
「おのれ…“雷迎(らいごう)”を…!!!青海のサルが…!!!不届き者めがァ〜!!!2億V“雷神(アマル)”!!!!」
エネルが方舟の4分の1くらいの大きさに膨らんだ。大きくなったし、膨らんだのだ。多分全身雷で武装されている。でも、雷が効かないルフィにそれは無意味なのでは…
「鳴らすだと!!?“黄金の鐘”をか!!?もう一度鳴る時に戦いの終焉を知らせると!!!我は神なり!!!たかだか“超人系(パラミシア)”の能力者1匹!!この最強種“自然系(ロギア)”の能力をもってひねり潰せんわけがない!!!」
「効かねェって言ってんだろ!!神だ神だとうるせェな!!!何一つ…!!!救わねェ神が、」
「そんな言い伝えに縋ろうというのか!!?」
「どこにいるんだァ!!!!」
エネルの雷の攻撃もルフィには効かず。例えボルト数を上げたとしてもルフィには全く通用しない。最後の悪あがきなんだろうか。ライフルの技は出さず、足でエネルを蹴りとばす。しかし、それを待ってたと言わんばかりにエネルは持っていた矛でルフィを刺す。
「ホウ…器用に支えたな。串刺しにならんとは…ヤハハハハ!!さァどうするゴムの男!!逃げ場はないぞ!!!」
「熱ィ!!!痛ェ!!!」
「自分の腕に引っ張られて槍は刺さっていくばかり。逃げればそのまま転落だ……!!!ここまでよくぞ登ってきたな…だがここまでだお前も!!!この国も!!!“雷迎(らいごう)”はまた出来る!!!」
ルフィはそのまま無理矢理体をひねって落ちた。黄金が重いから落ちるスピードも早い。一か八かで会得したばっかの雲を繰り出してみる。ギュッ、と握るとジワジワと白い塊が集まってした。そのまま水を出すように目指す場所へ手を払ってみると、あら不思議、ルフィの真下に雲ができました。
「ぶふっ!!!………何だ何だァ!?雲がいきなり現れたぞ??
……でもちょうどよかった!!!」
「ルフィ!!大丈夫!?」
「おう、ちょっとそこ退いてろ!!!」