第42章 万雷‐ママラガン‐
「あ、そうなのサンジ!!ナミと会えたんだけど、ウソップがエネルに……」
「………んだと!?あとちょっとだったってのにあの野郎…
!!!」
ウソップがエネルに挑んだことを掻い摘んで話すと、ナミさんが危ねェと叫んでかけて行った。これで多分大丈夫だろう。あとちょっとだったって言うのは……この機械の破壊だろうか。ウソップの考えとは別で、この舟を落とそうって魂胆か……私が水で派手に壊してやろう。
しばらくして、機械全部が止まった。これでこの舟はもうすぐ機能しなくなるだろう。足止めくらいにはなっただろうか。それよりナミ達が心配だ、逃げに逃げまくってたから今度こそと思い外へ出る。………すると、
「サンジ君!!!」
「“裁き(トール)”!!!」
「………サンジっ!!」
エネルが丁度雷の攻撃をしたところだった。あの光が縦に繰り出され、サンジは直撃。さっきチラッと見えたが、ナミとウソップはウェイバーでなんとか下に降りた……落ちたようだ。サンジを見殺しになんてできない。エネルにバレる前に舟から飛び降りる。
「…………あれ、ウソップ?」
「……あ?なまえ?……サンジは?」
「……私が、連れて降りようとおもったんだけど……ってウソップもか。」
舟から先に飛び出たはずのウソップが、自作のウソップアーアアーで舟に引っ掛けてぶら下がっていた。ナミだけ下に落として、自分はサンジを救うなんてなんてカッコイイんだ。
「でもごめん、私何もしてないから私にサンジ回収させて。」
「お前、おれに落ちろって言うのかよ!!!」
「じゃあ回収してくるから待ってて。」
結構な高さがあるから1人じゃ落ちたくないのかな。それとも私がサンジを回収できないことを危惧してるのか。さっき機械壊してめっちゃくちゃにしてやったから、それ直しに行ったエネルを見送ってサンジを探す。ど真ん中でまたもや真っ黒焦げになっているサンジを発見して胸がキュッ、とする。生きてる……よね??