第42章 万雷‐ママラガン‐
「とりあえず外に出て!大変なことになってるの!!」
突如現れた森から出てきた大きな舟のこと、神エネルのこと、そしてこの空島はエネルの手によって消滅されようとしていること。
「あれか……なまえちゃんが言ってた方舟っつーのは……なんつうか………あ!!?」
「な、何!?」
さっきまで私のおぼつかない説明をうんうん、と静かに聞いてくれてたサンジがいきなり大声を出した。びっくりしたじゃないか、何事だ。
「ナミさんがいた!!!」
「え!?何処に!?」
「舟の上だ!!!」
正直嘘なんじゃないかと思った。そもそも何で敵の舟であるところにナミがいるのかって話になる。お前のレディセンサーはどうなってんだ。
「こうしちゃいれねェ……!!」
「ちょ、何するのサンジ!!」
慌てて船内に入っていくサンジを見送ってから再度舟を見る。………うん、どう考えても私の視力じゃナミどころか人すら見えない。土埃が邪魔して見にくくなってるしな。
「おいウソップ!!!起きろ!!!寝てる場合か!!てめェ!!!」
「ホゲ、ホゴ!!!」
船に入ると、寝てるウソップを足蹴にして無理矢理起こしてるサンジが目に入った。お前と同じ攻撃受けて、回復がお前より遅いのは当たり前だろうがって思うけどね。
「……な…なんだよ……ん!?おれは、」
「いいから準備しろ!!!」
「はぇ?……じゅ…準備って、」
寝起きでまだフラフラしてるのか、雷に撃たれてバカになったのか分からないが言動がまだ覚醒していない。顔も今までにないくらいにすっごいブスだし。