第41章 神・エネル
「古代の空島には、さらに凄まじい貝(ダイアル)が存在したと聞く。“排撃貝(リジェクトダイアル)”という絶滅種は、この“衝撃貝(インパクトダイアル)”の10倍もの放出力を誇ったそうだ。だがその強すぎる衝撃は使用した本人の命さえ危ぶめるという諸刃の刃…さすがにほとんど使われる事はなかった様だ…………」
「……そんな危なっかしい貝があるのか……!!!まるで兵器じゃねェかよ。」
ダイアルか…この様だとリジェクトやインパクトの他にも戦いに使えそうなダイアルがありそうだよね。日常生活で使ってるものが武器になり得るなんて話、私の世界でもあるわけだし。
「“貝(ダイアル)”ってもっと日常的なものかと思ってた。」
「そうだとも。だが人が便利だと思う物には、必ずそれに反する悪用方法があるものだ。使う人間次第でな。貝(ダイアル)は極めて便利であるが…それゆえ戦闘に用いればそれだけの力を生んでしまうのだ。例えば………料理をあたためる“熱貝(ヒートダイアル)”でさえ、槍に仕込めば自在に高熱を発する“熱の槍(ヒートジャベリン)”と化す。例えば…火を貯える“炎貝(フレイムダイアル)”…鳥の口内に仕込めば、世にも珍しい“炎を吐く鳥”を生む。」
「そういやそんなのチョッパーが話してた。」
なるほどね…様々なダイアルを駆使して戦うのか。こりゃ確かにやっかいではあるな。便利なものこそ強力な武器になるってわけね。
「それが“空の戦い”………!!」
「そうだ、貝(ダイアル)の種類すら知らぬ青海の者では見極める事もできん。数ある“加工雲”も然り…空の戦士達はそれらを鍛錬により使いこなす。知らぬ者では手に負えまい。」
空の戦いを知らなかった私達は神官ぶっ飛ばしたんだけどね……やっぱりルフィ達が凄いんだろうなぁ…まぁ最初は戸惑ったけども。