第6章 海賊狩りのゾロ
ゾロが言った言葉を借りよう。七バカは女の子のおにぎりをつかむと、口に含んだ。……と思いきや。
「ぷへぇ!!まずう!!く…くそ甘え!!砂糖が入ってんぞこりゃ!!塩だろうが、普通おにぎりは塩!!」
「だ…だって甘い方が美味しいと思って…」
「こんなもん食えるかボケェ!!」
「ああっ!!やめてよ!!やめて!!食べられなくなっちゃう!!」
おにぎりを地面に捨てたかと思うと、グチャグチャと激しく踏み出した。ひどい…あの子がゾロの為に一生懸命作ったおにぎりだったのに!!大人なら愛想笑いくらいできないとだめだろ!!
「大丈夫!!アリならなんとか食ってくれるさ。ひえっひえっひえっ。」
うっわ、腹立つ笑い方だなぁ。お前を踏み潰してやろうか。
「……ひどいよ!!わたし…一生懸命作ったのに……!!」
「あ〜あ〜泣くな!だからガキは嫌いだぜ。悪いのはお前なんだぞ?ここに何て書いてあるか読めねぇのか。罪人に肩を入れし者同罪とみなす。海軍大佐モーガン。おれの親父の恐さくらいは知ってるよな。てめぇが大人なら死刑ってとこだ!!おい、このガキ投げ捨てろ!!」
「……は?」
「塀の外へ投げ飛ばせっつったんだよ!!おれの命令が聞けねぇのか!!親父に言うぞ!!」
ガキかよあいつ!!お父さんの権力をいいように使いやがって!!お前自身はさして、いや、全然強くないくせにさ!!マジで本当もう……
「………………殺したい……」
「…えっ」
ギリギリと壁をにぎりしてめいたら自分の指が痛くなりそうだ。もう見るのをやめよう。壁から降りる。
「いやぁぁぁぁ!!」
飛ばされた女の子をルフィが受け取る。ナイスキャッチだルフィ。女の子はコビーにあずけて、ルフィはさっさと塀の中へ入っていってしまう。慌ててルフィの後を追うと…
「なまえは外にいろ。」
「…え。」
拒否られた。ルフィに拒否られたのは初めてだ。なんで?まああれでも一応船長なので、今回は仕方がない。従おう。外に出ると女の子を慰めていたコビーがいる。