第6章 海賊狩りのゾロ
「ちょっとこっち来てこの縄ほどいてくれねぇか。もう9日間もこのままだ。さすがにくたばりそうだぜ。」
「おい、あいつ笑ってるぞ。」
「………ちょっとカッコよくない?」
「バ、バカ言わないでください!!!」
「礼ならするぜ。その辺の賞金首ぶっ殺しててめぇにくれてやる。ウソは言わねぇ約束は守る。」
「だ…だめですよルフィさん!!あんな口車に乗っちゃ…!!縄を解いたとたんに僕らを殺して逃げるに決まってるんですから!!」
「殺されやしねぇよ。」
ルフィはコビーの言葉をかぶせていう。
「おれは強いからね。」
「あぁ!?」
ゾロから凄い殺気が飛んできた。嘘でしょ、さっきはかっこいいかも、なんて思ってたけど超怖い。その時、横からハシゴがかかった。そこからのぼってきたのは、小さな女の子。
「あ…!!ちょっと君危ないよ!!」
女の子はそのまま何かを持って基地の中に入っていった。え、大丈夫かな。
「ルフィさん止めてくださいよ!!あの子殺されちゃいますよ!!」
「自分でやれよそうしたいなら。」
「…コビーちょっとうるさい。」
「ええっ!?なまえさん!?」
かなり傷ついた様子のコビーだったが無視無視。なんか鬱陶しいんだもん。気にせず女の子の様子を見る。
「殺されてぇのか…消えなチビ!」
「あのね、私おにぎり作って来たの!お兄ちゃんずっとこのままでお腹空いてるでしょ?私はじめてだけど一生懸命作ったから…」
「ハラなんか減っちゃいねぇ!!そいつ持ってとっとと消えろ!」
「だけど…」
「いらねぇっつったろ!!帰れ!!踏み殺すぞガキ!!」
雲行きが怪しくなって来た頃…基地の入り口から誰かが入ってきた。うわ、誰だあのムカつく顔してるやつ。
「ロロノア・ゾロぉ!!イジメはいかんねぇ。親父に言うぞ。」
「また変なのが出たな。」
「あれはきっと海軍の偉い人ですよ…よかった、あの子殺されなくて…」
「チっ、七光りのバカ息子が…」
「バカ?こら調子に乗るなよ。おれの親父はあのモーガン大佐だぞ!!…おやおやお嬢ちゃん、美味しそうなおにぎり持って差し入れかい?」
「あ!だめっ!!」