第39章 神の島
「………なに!?ルフィの攻撃を……予測した!?」
「え!?え!!?ルフィ!!?おい、平気なんだろ!!?ただの打撃がお前に効くハズねェ!!」
「打撃…?少し違う………!!」
「何が違うんだよ!!!」
「ほっほう…………!!右足上段の蹴り…」
「“首肉(コリエ)”………何!!?」
「修行者にのみ授けられる力は“心綱(マントラ)”。アイイイイ!!!」
まただ…さっきルフィの動きを予測したのと一緒でサンジのも予測した。予測されて動きが止まったサンジの蹴りを避けてまた手から衝撃波を出して飛ばした。
「う!!……うわああ!!サンジィ!!!」
「打撃とは違う……」
「ウソップ!!!」
「“衝撃(インパクト)”!!!衝撃は体の“髄”より破壊する!!!」
やっぱり衝撃波だ。ただの打撃だったらあんな爆発的な威力はないはずだもん。待って、コイツ本当に強い…?
「何も抵抗しないこともしかり…」
「……っ!!!」
ドン、と心臓が浮くような衝撃と共に私はカラス丸からふっ飛ばされる。容赦ないな、コイツ…しかも顔面狙って技出しやがって…頭蓋骨が砕けたのでは?
「「なまえ/ちゃん!!!」」
「ほう!!ほほ〜〜う!!おれの名は『サトリ』!!!『全能なる神(ゴッド)・エネル』に仕える“神官”、その1人だ!!!この『迷いの森』のヴァースを掌ってる!!!」
「迷いの森?」
「そう、この森の事だ……そして迷うのはお前達の船!!」
飛ばされて誰もいなくなった船のレバーを引かれて船が勝手に進み出す。迷いの森、ね。だからこんなミルキーロードが入り組んでんだな。船が森を出る前にコイツを倒さないとだめってことなんだろう。
「これから船はこの森の中の“雲の川(ミルキーロード)”を無作為に走り回り…やがて勝手にこの森唯一の出口から出て行くのだ。わかっていると思うが、貝(ダイアル)船を失う事は“生け贄の祭壇”への道を失う事に同じ。そうなる前にお前達は船を見つけて乗り込む事だ。勿論ここに浮く無数の『びっくり雲』とこのおれがそれをさせない…ようこそ、禁断の聖地“神の島(アッパーヤード)”へ……………ほうっ!!!ここは“迷いの森”、生存率10%『玉の試練』!!!」