第39章 神の島
「船にのれ!!」
「おれが押すから勢い良く出発しろ!!」
「お前も来るんだよ。」
「さあ、行くか!!!“神の島(アッパーヤード)”!!!」
生け贄にされたみんなを救うために、コニスから借りた船カラス丸を出航させる。あの攻撃ってどんなことをしたら受けるんだろう。あぁそっか、そんなことを考えながらここの人達は住んでるのか…
「コニスは大丈夫かな………」
「まァあの変なおっさん、悪ィ奴じゃなさそうだ。任せるしかねェだろ、守ってやりてェがここへ連れて入るわけにもいかねェ。」
「それにしてものろいなコレ。」
「そりゃウェイバーの数倍重いボートだから仕方ねェよ。贅沢いうな。」
私の水の力で早くすることができるんだけど、言わなくていいか。別に水噴射させてるだけだから疲れたりはしないんだけど、ずっとやってるとダルいしシンプルに面倒くさい。
「おい見ろ……!!何だ!!?あのバカでけェ森は…」
「スッゲ〜〜!!地図にこんな森描いてあったか?」
「いや…森なら描いてあるけどこういう印象はねェな…普通の森だ。」
「その地図を持ってた奴らが200年前の人間だろ?その時点で“古地図”だった可能性もある。1000年くらいなきゃこんな大樹は育たねェだろ…」
「登りてェ…………」
またここへ来てしまった。ああ…どうか、戦うならルフィとサンジにお願いします。ウソップでもいいけど、私は戦いたくないのでどうぞお願いします、切実に。
「なまえ達はここに来たんだろ?」
「え…?あぁ、うん。」
神様に必死に祈ってたらルフィに話しかけられた。ナミとウェイバーで来てしまったことだよね。あの時は本当に怖かった。
「あの時に、私達と同じ境遇に立ったらしい青海人に会ったよ。」
「え!?おれ達と一緒の!?まだ他にいんのか!?」
「あ…いや、目の前で神の裁きで受けて…その、」
死んだのかどうかわからないけど、多分あれは助からないだろう。ゴモゴモとハッキリと言えなくなった私を見て、ウソップの顔も曇っていく。