第39章 神の島
とりあえず船が取られてるということで、生け贄の祭壇へ行くには船を貸してもらわなければ行けない。そこでコニスが使ってたっていう船を貸して貰えることになって、船着き場までコニスが案内してくれている。コニス達以外のこの島の住人が多くいる、商店街みたいなところだ。
「う〜わ〜、いいなココ!!見ろよ、店が浮いてるぞ。」
「ラブリー通りはエンジェル島唯一の繁華街なんです。“島雲”の特性を活かした作りになってますから。」
通る人達、みんな私達を怪訝な顔で見たり嫌な顔をしたりしている。下で言う、海賊に向けるような顔だ。私達が渡ってきた島々はほとんどそういう顔で見てきたことがなかったから、謎の居心地が悪い感がある。
「………なんか…完全に避けられてねェか?おれ達。」
「……あァ、もう知れ渡っちまってんだろうよ、犯罪者だと。」
「普通に観光してたら、こういうところでショッピングとか出来たんだろうな…なんか悲しい。」
「あっはっは、気分いいな町の真ん中がら空きだ。」
「あァ、天使達がみんなおれを避ける…」
「しかし変なもんがいっぱい売ってあるな。い〜な〜金があったらな〜〜!!宝払いじゃダメかなァ。そうだ!なまえ、買ってくれよ。」
「ダメ。」
ルフィが面白い形の果物に見入った。そんなホイホイ買うわけ無いじゃん。何ベリーあっても足りないよ。少なくともルフィの食費で消えてるわけだからお前の要望で買うと思うか?
「ルフィ!!こんなトコで油売ってる場合じゃねェだろ!!ナミさん達は“生け贄”にされるんだぞ!!助ける気あんのかてめェ!!」
「助ける?大丈夫さ、ゾロも一緒に捕まってんだからよ。」
「あんな奴に任せておけるか!!」
「とにかく船があれ以上キズつかなきゃいいんだが。最近ムチャが続きすぎる。」
みんなそんなに仲間が生け贄にされたことに危機感を覚えてない。これはそんなに深刻じゃないからだろうか。意外に深刻だと思うんだけど、何だかんだ危険な思いはしてきたから麻痺ってるのか。ただ単に仲間を信用してるのか。