第39章 神の島
船の後方には大型の空魚が船を追うようにして迫ってきてる。飛び込んで逃げ出さないようにしてるのか…なんて考えてるうちに船はどんどんと遠ざかって行き、ついに見えなくなってしまった。
「…………」
「………なんでTシャツを。」
「んまだ言ってんのかよ!!!おいルフィ!!!えれェこったどうする、どうしよう!!!」
「あいつらどこ行ったんだ?」
「どこってお前そりゃ…………どこだ?」
「「「どこ行ったんだ?」」」
コイツらアホか?もしくは静かなるパニック状態なのか?1歩超えて冷静になったのかのどれかだ。
「………多分、アッパーヤードに行ったんじゃない?神の裁き、もう始まったのかも……」
「そのとおりです。超特急エビは神の使い、運ぶ物はいつでも“神”への供え物。ならば行き先は『神の島(アッパーヤード)』の北東、『生け贄の祭壇』です。」
「生け贄!!?ナミさんとロビンちゃんとその他が生け贄にされるのか!!?神の奴の!!?ンの野郎フザけんじゃねェぞォ〜〜〜!!!」
「サンジうるさい、いいから話を聞けっ!!」
愛しのナミとロビンが生け贄にされると聞いてサンジの怒りのゲージが上がった。パガヤさんの説明はまだ終わってないだろ、とりあえず静かにしてくれという意味をこめて頭をグーで殴った。
「『生け贄』とは言うものの、私はこれは聞き及んだまでの話なのですが、『天の裁き』において罪人の受ける罰は2つ。『生け贄』そして『試練』。そう聞いたことがあります。つまり、彼らは今“神(ゴッド)”の手中にある、いわば『生け贄』という名の“人質”。」
「“人質”!?」
「したがって今実際に裁かれているのは、ここにいるあなた方4人なのです!!!」
「あ!?どういう事だ。」
つまり、生け贄の祭壇へ連れて行かれた4人はとりあえず無事だという認識であっているだろうか。だから大変なのは、あの強そうな人達と戦うのは実質私達だということ。
「…何となく分かったけど、その生け贄の祭壇ってどこにあるの?」
「…………地図でもあれば…」
「あ、スカイピアの地図なら丁度おれが持ってるぜ。」
そっか、あの地図見つけたのはルフィだったし、溺れたルフィを助けたウソップがそのまま預かってたんだ。地図の行方なんて考えてなかったけど、管理ができるウソップが持ってて助かった。
