第38章 スカイピア
「おれも一つ頼みが!おっさんエンジニアなんだろ?船の修理の為の備品、少し分けて貰えねェか。」
「ええ、構いませんよ。…では、もう一度ウチへ。」
「……待って、私も行きたい。」
ルフィ、ウソップ、サンジに私は付いていく。今もうこのあとあのアッパーヤードに行くのならじっ、と待ってなんかいられない。それにまだパガヤさんの家に行ってないから行ってみたいっていう好奇心もある。
「何だ、お前ェも来たのか?」
「え、何で?」
「いや……てっきりナミと同じで怖ェ怖ェ言ってるクチかと。」
「まー…怖いのは変わりないけど。もっと怖い話聞かせてあげようかウソップ?」
雲の階段を登ってる時、ウソップが意外そうに話しかけてきた。あんな怖い思いしてまだ行く勇気なんて本当はないけど、ルフィ達と一緒ならまた違うかな、なんて思ってる私がいる。それはともかく…
「実はね……アッパーヤードでやられたの、この髪。」
「髪ィ?何だ……って、うお、焦げてる!?」
「そそ、何か分からないけどあそこの神様が落とした光の柱に掠った時の焦げ。凄くない?死ぬかと思った。」
「いやおめェ、そんな悠長に……」
「あぁ、なまえちゃんのキレイな髪の毛が……レディにとって髪は命、神かなんか知らんがロクでもねェ野郎だってのは分かった!!」
ウソップだけに言ってたつもりだったんだけど、サンジも深刻そうにやってきて私の代わりに憤慨してくれた。確かに髪は女の命とは言うけど…毛先だけだしな、焦げたの。なんて思う私は女子力低いのだろうか。