第5章 旅立ち
「あのゴムゴムの実を食べただなんて。驚きました。」
アルビダも倒したし、部下の人達も小船を貸してくれた。今度は帆があるやつで、フーシャ村から出たときよりも船としては少しだけレベルアップしている。
「でも…ルフィさん。“ワンピース”を目指すってことは…あの、“偉大なる航路(グランドライン)”へ入るって事ですよね…!!」
「ああ。」
「あそこは海賊の墓場とも呼ばれる場所で…」
「うん、だから強い仲間がいるんだ。これからお前が行く海軍基地に捕まっているっていう奴。」
「ああ…ロロノア・ゾロですか?」
「さっきのアルビダって奴も言ってたよねぇ。結構有名人なんだね。」
「いいやつだったら仲間にしようと思って!」
「わぁ〜、いいね!」
「だろ!?」
「えーーっ!!またムチャクチャな事をーっ!!ムリですよムリムリムリ、あいつは魔獣のような奴なんですよ!?」
「そんなのわかんないだろ。」
「ムリッ!!」
大体コビーは無理無理言い過ぎなんだよね。自分に自信を持ってない証拠。私もかなりネガティブだけど、コビーほどじゃない。てか、ルフィといるとなんでもポジティブに考えても大丈夫なように感じるから不思議だ。
「魔獣ねーっ。」
「そうですよルフィさん。ロロノア・ゾロは“海賊狩りのゾロ”という異名を持つ恐ろしい奴です。血に飢えた野犬のように賞金首をかぎまわり海をさすらう男だと。人の姿をかりた“魔獣”だと人はいいます。」
「ふーん。」
「だから仲間にしようだなんてバカな考えは捨てた方が……」
「…てかさー、コビー?」
「…は、はい。」
「ゾロに、あったことあるの?」
「な、ないですよ!!あったら殺されてしまう!!」
「じゃあ噂は噂じゃん。もしかしたら凄く優しい人かもしれないし。だってアルビダだって恐ろしい顔してルフィに一発で倒されたわけでしょ?見てないのにムリっていうのやめてもらえる?イラッとするんだよね。」
「………あ、す、スミマセン…」
「まー、でも別におれは仲間にって決めた訳じゃなくて、もしいい奴だったら…」
「悪い奴だから捕まってるんですよ!!」