第38章 スカイピア
「確かにコツが要るわねこれは。デリケートであんたにはムリよルフィ!!」
「おいなまえ!!!おっさん家にすぐ行くから早く降りろ!!アホ〜〜!!早くおりろア〜ホ〜。」
ナミに当たれないからって一緒に乗ってる私に当たんないでくれないかな。ルフィも後で乗っけてもらえばいいじゃない。
「先行ってて!!おじさん、もう少し遊んでていい!?」
「ええどうぞ。気をつけて下さい!!」
パガヤさんの了承を得て、海岸から少し離れたところまで走るナミ。
「夢みたい!風向きも気にせずにこんなに自在に走れる船があるなんて!!普通の海でも使えるのかしら…!!」
「どうだろうね。でもさっきコニスがダイアルがあるから走ってるっていってたから……走れるんじゃないかな。ウェイバー持ってるし、乗ってみたら?」
「う〜ん…ルフィの持ってきたヤツはさすがに壊れてるじゃない?」
「パガヤさんに直してもらえばいいじゃん。エンジニアって言ってたし。」
「そうね、何とか手に入れて帰りたいもん“ウェイバー”!!」
全身に吹いてくる風が心地良い。ルフィ達が先程入っていった見晴らしの良さそうな家が多分パガヤさん達の家なのだろう。ルフィとウソップが何か振り回してたのが見えた。
「………え、あそこなんだろう。」
「何?どうしたの?」
ナミがいきなりルート変更して向かった先は…大きな森。近くに行かないとわからなかったが、地面がある。空の海でも森や地面なんてものがあるんだ…
「………でっっ…かい…………コレ何?」
「何か……見慣れてる筈なのに嫌な感じがする。」
「何…?この木の大きさ…樹齢何年の木なのこれ全部。てっぺんみえないわ。」
何か違和感があるのはこの木の大きさ故なのか。気が異様にデカすぎる。リトルガーデンにあった木より数倍はデカイのではないか。その時、頭に重低音が響いた。
「……待って、何か音が…」
「戻ろう。気味悪い…離れた方がよさそう、ここは。」
ナミもこの怪しい雰囲気に戸惑い、ウェイバーをバックさせて離れようとした。しかし、背後に物凄い殺気を感じ私は振り返ってしまった。そこには大きいバズーカを持ったあのゲリラがいたのだ。